古典文学に興味はあるけれど、どの作品から手に取ればいいかわからない。
古文の授業で苦手意識を持ったまま、名作を読まずに過ごしていませんか。
じつは、現代語訳や入門書が充実した今こそ、古典文学を楽しむ最高のタイミングです。
源氏物語は角田光代訳で小説のように読め、枕草子はエッセイ感覚で楽しめます。
この記事では、古事記や万葉集から江戸時代の傑作まで、千年以上の日本古典文学を40冊に凝縮しました。
すべて現代語訳つきの文庫本を中心に紹介しているので、古文が読めなくても大丈夫です。
読み終えるころには、千年前の日本人の感性が驚くほど今と変わらないことに気づくはずです。
📚 あなたにぴったりの古典文学診断
Q1. 物語と随筆、どちらが好き?
Q2. どんな世界観に惹かれる?
Q2. どんな文章を読みたい?
Q3. 長編と短編、どちらがいい?
Q3. リアルとファンタジー、どちらが好き?
あなたにおすすめの一冊は…
神話・古代文学のおすすめ古典5選

日本文学の源流は、神々の物語と古代人の歌にあります。
日本最古の歴史書から世界最古の物語文学まで、まずはこの5冊から始めましょう。
- 『古事記』:日本最古の歴史書。神々の物語から始まる
- 『日本書紀』:国家の正史として編纂された歴史書
- 『風土記』:各地の神話と地名の由来を伝える地貌
- 『竹取物語』:日本最古の物語文学。かぐや姫の謎
- 『万葉集』:日本最古の歌集。4500余首の和歌
『古事記(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
天地が生まれ、イザナギとイザナミが国を産み、アマテラスが天の岩戸に隠れる。
712年に完成した日本最古の歴史書です。
神話の部分はギリシア神話にも匹敵する壮大なスケールで、物語として純粋に面白い。
角川ソフィア文庫版は現代語訳つきなので、古典が初めての方にもおすすめです。
とばりスサノオのヤマタノオロチ退治は、読むとワクワクする冒険譚です。
『日本書紀(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
古事記と同時期に編纂された、国家の正式な歴史書です。
古事記が物語風なら、日本書紀は歴史書としての正確さを重視しています。
神代から持統天皇までを記し、古事記と読み比べると日本神話の全体像が見えてきます。



古事記とセットで読むと、同じ神話の描かれ方の違いに気づきます。
『風土記』(角川ソフィア文庫)
各地の地名の由来、産物、神話、伝承を記録した古代の地誌です。
各国の風土記には、古事記や日本書紀には記されなかった土地の神話が残っています。
出雲国風土記、播磨国風土記など、旅行前に読むと土地の見え方が変わります。



自分の地元の風土記を読むと、見慣れた景色が神話の舞台に変わります。
『竹取物語(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
竹のなかから生まれたかぐや姫。
求婚する5人の貴族に無理難題を出し、最後には月へ帰っていく。
日本最古の物語文学であり、SF的な要素も含んだ古典の僑作です。
短い物語なので、古典文学の入門に最適です。



かぐや姫が月へ帰る場面の切なさは、千年たっても色あせません。
『万葉集(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
約4500首を収めた日本最古の歌集です。
天皇から防人まで、あらゆる身分の人々が詠んだ恋、自然、別れの歌が収められています。
新元号「令和」の出典としても話題になりました。
ビギナーズ・クラシックス版なら代表的な歌を厳選して紹介してくれます。



「熱にしあらねば」の歌に触れると、千三百年前の恋も今と同じだと気づきます。
平安時代の物語文学おすすめ古典5選


平安時代は、日本文学の黄金期です。
世界最古の長編小説から、歌物語、説話集まで、物語文学の名作が次々と生まれました。
- 『源氏物語』角田光代訳:世界最古の長編小説を現代語で
- 『伊勢物語』:在原業平の恋を描く歌物語
- 『落窟物語』:シンデレラ・ストーリーの原型
- 『堡中納言物語』:平安貴族の日常を描く短編集
- 『宇治拾遺物語』:仏教説話と世俗説話の宝庫
紫式部『源氏物語(角田光代訳)』(河出文庫)
11世紀初頭に書かれた、世界最古の長編小説です。
光源氏の華麗な恋愛遍歴から、やがて訪れる老いと無常。
角田光代による現代語訳は、古語のハードルを取りのぞき、物語としての面白さをそのまま伝えてくれます。
全8巻ですが、まずは第1巻だけ読んでみてください。



千年前の恋愛の機微が、驚くほど今と変わらないことに気づかされます。
『伊勢物語(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
在原業平がモデルとされる男の恋の遍歴を、和歌を交えながら125段に記した歌物語です。
一話が短く、歌と物語が一体になった様式は、平安文学の美意識の原型です。
「東下り」の章は教科書でもおなじみがあるはずです。



「かきつばた」の歌の切なさは、古典文学の最良の入口です。
『落窟物語』(講談社学術文庫)
継母にいじめられる姫君が、やがて幸せをつかむ。
日本版シンデレラ・ストーリーとも呼ばれる、平安時代の物語です。
源氏物語より短く、ストーリーが明快なので、平安文学の入門にも適しています。



シンデレラ物語の原型が平安時代にあったとは、意外な発見でした。
『堤中納言物語』(角川ソフィア文庫)
平安貴族の日常を描いた短編集で、さまざまな恋や人間模様が描かれています。
「虫めづる姫君」は、常識にとらわれないユニークな姫君の姿を描いた人気作です。
一話が短いので、空いた時間に一編ずつ読めます。



「虫めづる姫君」の自由さは、平安時代にもこんな人がいたのかと愛おしくなります。
『宇治拾遺物語』(角川ソフィア文庫)
仏教説話や世俗的な面白話を集めた、平安末期から鎌倉初期の説話集です。
「こぶとりすづり」「わらしべの尾のり」など、教科書でもおなじみの話が収録されています。
短い話が多く、古典文学のアンソロジーとして楽しめます。



古典文学の「笑い」のセンスは、現代のコントにも通じるものがあります。
平安時代の随筆・日記おすすめ古典5選


平安時代の女性たちは、日記や随筆という形で内面を記録しました。
千年前の女性の声が、驚くほど生々しく伝わる5冊です。
- 『枕草子』:日本随筆文学の最高傑作
- 『蜊蛉日記』:夫への嫉妖と苦悩を綼った平安女性の日記
- 『更級日記』:物語に恨れた少女の成長記
- 『土佐日記』:紀貫之が女性に仮託して書いた旅日記
- 『和泉式部日記』:情熱的な恋と喜怒哀楽を記した歌人の日記
清少納言『新訂 枕草子(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは…」。
千年前の女性が書いた「好きなもの」リストが、現代のエッセイの原型になっています。
季節の美しさ、宮廷生活の楽しさ、人間関係の機微。
角川ソフィア文庫版は現代語訳つきなので、古文が苦手な方にもおすすめです。



清少納言の「をかし」という感覚は、現代の「エモい」に通じるものがあります。
藤原道綱の母『蜊蛉日記(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
夫・藤原兼家の浮気に苦しみながら、その心の揺れを正直に綼った日記です。
平安時代の女性の嫌妖、怒り、諸行無常の感情が生々しく描かれています。
日本最古の女性による日記文学として、文学史的にも重要な作品です。



千年前の女性の嫉妖の文章は、現代のSNSの投稿と意外なほど似ています。
菅原孝標女『更級日記(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
源氏物語に憐れた少女が、都での生活を経て大人になっていく姿を描いた自伝的日記です。
物語の世界への憧れと、現実とのギャップが切なく綼られています。
読書好きの方なら、きっと共感するはずです。



本が好きでたまらない少女の気持ちは、千年前も今も変わらないものです。
紀貫之『土佐日記(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり」。
男性の紀貫之が女性に仮託して書いた、日本文学史上初の日記文学です。
土佐から京への帰路を描いた紀行文で、亡くした娘への哀惜が深く滲んでいます。



紀貫之の機知と哀しみが入り混じった文章は、短いのに余韻が深い。
和泉式部『和泉式部日記(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
「あらざらむ」を詠んだ歌人・和泉式部が、自らの恋愛と人生を綼った日記です。
情熱的な恋と喜怒哀楽が織りなす、平安時代の女性の生の記録です。
彩り豊かな感情表現は、平安文学のなかでも特に読みごたえがあります。



和泉式部の恋の歌は、千年たっても胸に刺さります。
鎌倉・室町時代のおすすめ古典5選


武士の台頭と乱世のなかで、無常観や人生の機微を描いた名作が数多く生まれました。
- 『方丈記』:無常観を凝縮した日本文学の原点
- 『徒然草』:人生の機微を緛った名随筆
- 『平家物語』:源平の戦いを描いた軍記物語の最高傑作
- 『太平記』:南北朝の動乱を描いた大河軍記
- 『今昔物語集』:千余の説話を集めた平安末期の説話集
鴨長明『方丈記(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」。
大火、地震、飢饉を経験した鴨長明が、無常の世を見つめて書いた日本文学の原点です。
わずか数十ページの短い作品ですが、その密度は圧倒的です。
災害が繰り返される現代にこそ、読まれるべき一冊です。



災害のニュースを見るたびに、鴨長明の言葉が頭をよぎります。
兼好法師『徒然草(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
「つれづれなるままに、日暮らし硯に向かひて…」で始まる、全243段からなる随筆です。
人生の無常、自然の美しさ、人間の愚かさを思いつくままに緛った文章は、今読んでも新鮮です。
どの段から読んでも楽しめるので、枕元に置いて一日一段ずつ読むのがおすすめです。



700年前のエッセイストが、現代人と同じことで悩んでいたと知ると、少しほっとします。
古川日出男訳『平家物語』(河出文庫)
「祈園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」。
源平の戦いを描いた軍記物語の最高傑作です。
古川日出男による新訳は、古典の格調を保ちながら現代の読者にも迫力を伝えます。
アニメ「平家物語」や映画「犬王」で興味を持った方にもおすすめです。



平家の滕亡の描写は、読むたびに無常という言葉の重さを感じます。
『太平記』(岩波文庫)
南北朝の動乱を描いた大河軍記物語です。
後醍醐天皇の討幕計画から、南北朝の分裂、武将たちの活躍を壮大なスケールで描いています。
平家物語とあわせて読むと、中世日本の全体像が見えてきます。



中世の武将たちの生きざまは、戦国ゲームよりもドラマチックです。
『今昔物語集』(角川ソフィア文庫)
インド、中国、日本の説話を集めた、全千余話の巨大な説話集です。
「今は昔」で始まる各話は、仏教説話から世俗的な面白話まで、幅広いジャンルを含んでいます。
芥川龍之介『羅生門』や『鼻』の元ネタもこの説話集に収録されています。



羅生門の原話を読むと、芥川が何を変えたのかがわかって面白い。
江戸前期のおすすめ古典5選


江戸時代に入ると、町人文化の台頭とともに文学が一気に多様化します。
井原西鶴、近松門左衛門、松尾芭蕉。江戸前期の三大作家を中心に紹介します。
- 井原西鶴『好色一代男』:江戸文学の幕開けを飾った恋愛物語
- 井原西鶴『世間胸算用』:町人たちのお金事情を描く経済小説
- 近松門左衛門『曽根崎心中』:実話をもとにした心中物の傑作
- 松尾芭蕉『おくのほそ道』:俳聖が歩いた東北への旅
- 松尾芭蕉『芭蕉俳句集』:俳聖の名句を集めた一冊
井原西鶴『好色一代男』(河出文庫)
主人公・世之介が7歳から60歳まで、ひたすら恋に生きる姿を描いた物語です。
江戸文学の幕開けを飾った作品で、井原西鶴の代表作です。
光源氏の江戸版とも言われる、元禄文化のエネルギーが詰まった一冊です。



源氏物語を読んだあとに読むと、恋愛観の変化がくっきり見えます。
井原西鶴『世間胸算用』(光文社古典新訳文庫)
大晦日の借金取り立てをめぐる、町人たちの悲喜こもごもを描いた短編集です。
お金と人間模様という普遍的なテーマを、西鶴は笑いと哀しみを調合させて描きました。
現代の年末に読むと、親近感が湧くはずです。



江戸時代も現代も、お金の悩みは変わらないものですね。
近松門左衛門『曽根崎心中』(角川ソフィア文庫)
1703年、大阪・曽根崎で実際に起きた心中事件をもとに、近松門左衛門が書いた浄瑠璃作品です。
義理と人情の板挨みに苦しむ恋人たちの姿は、日本文学の悲劇の原型です。
「道行き」と呼ばれる最終場面の美しさは、日本の古典芸能の絶頂です。



悲しいのに美しい。日本文学の「もののあはれ」が凝縮された作品です。
松尾芭蕉『おくのほそ道(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
1689年、松尾芭蕉は弟子の曽良とともに江戸を出発し、東北・北陸をめぐる旅に出ました。
「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」。
俳句と散文が織りなす紀行文学の最高傑作です。
「夏草や兵どもが夢の跡」「閑さや岩にしみ入る蟬の声」など、名句の数々が生まれた旅路をたどってみてください。



芭蕉の旅に同行するように読むと、東北の風景が目の前に広がります。
松尾芭蕉『芭蕉俳句集』(角川ソフィア文庫)
「古池や蛙飛びこむ水の音」。
この一句から始まる、俳聖・芭蕉の名句を集めた一冊です。
たった17音に凝縮された世界観は、日本語の表現力の極致です。
一句ごとに智恵と感動が凝縮されているので、少しずつ味わって読んでください。



俳句は世界で最も短い文学であり、最も深い文学でもあります。
江戸後期のおすすめ古典5選


江戸後期になると、怪異小説、冒険小説、滑稽本など、エンターテインメント性の高い文学が花開きます。
- 上田秋成『雨月物語』:現代のホラーにも引けを取らない怪異小説集
- 曲亭馬琴『南総里見八犬伝』:日本最大の長編伝奇ロマン
- 十返舎一九『東海道中膝栗毛』:江戸の貿二コンビの珍道中
- 為永春水『春色梅児誉美』:江戸の恋愛小説の傑作
- 式亭三馬『浮世風呂』:江戸の銭湯を舞台にした爆笑の人間観察
上田秋成『雨月物語(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
全9編からなる江戸時代の怪異小説集です。
亡霊、蛇体、透明人間…現代のホラーにも引けを取らない恐怖が描かれています。
特に「菊花の契り」「浅茅が宿」は古典怪談の名作として知られています。
溝口健二監督の映画「雨月物語」でも有名です。



江戸時代にこれほど完成度の高い怪談が書かれていたことに驚きます。
曲亭馬琴『南総里見八犬伝』(角川ソフィア文庫)
全106巻におよぶ、日本文学史上最大の長編伝奇ロマンです。
八つの珠を持つ犬士たちが、悪を倒し、正義を成し遂げる英雄譚です。
ビギナーズ版ならダイジェストで読めるので、全体像をつかむには最適です。



日本の伝奇ヒーロー物語の原点がここにあります。
十返舎一九『東海道中膝栗毛』(岩波文庫)
弥次と喉多の凸凹コンビが、東海道五十三次を旅する滑稽本です。
失敗だらけの珍道中が、笑いとペーソスで描かれます。
江戸時代のコメディ文学の代表作で、古典文学が苦手な人でも純粋に楽しめます。



古典文学にもギャグ漫画のような作品があると知って、親近感が湧きました。
為永春水『春色梅児誉美』(河出文庫)
江戸の粋な恋愛模様を描いた人情本の傑作です。
恋に悩む男女の姿は、江戸時代の恋愛観を知る手がかりになります。
読み物としての完成度が高く、江戸後期の当時もベストセラーでした。



江戸の恋愛小説を読むと、時代が変わっても恋の悩みは変わらないと実感します。
式亭三馬『浮世風呂(全訳注)』(平凡社)
江戸の銭湯に集まる人々の会話だけで物語が進む、滑稽本の最高傑作です。
武士、町人、女性、子どもまで、あらゆる階層の江戸っ子が繰り広げるおしゃべりが、そのまま江戸社会の縮図になっています。
現代のサウナブームと重ねて読むと、風呂が「社交場」だった時代のリアルが伝わってきます。



登場人物の方言や口癖まで書き分ける三馬の筆力は、落語を聞いているような楽しさがあります。
和歌・詩歌のおすすめ古典5選


日本の古典文学と和歌は切り離せません。
31音に凝縮された感情の世界にふれる5冊を紹介します。
- 『古今和歌集』:日本初の勅撰和歌集
- 『新古今和歌集』:幽玄美の極致
- 『百人一首』:和歌の入口に最適な100首
- 『梁塵秘抄』:今様の時代の歌謡集
- 『金槐和歌集』:源実朝の繊細な感性
『古今和歌集(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
905年、醓醐天皇の勅命で編纂された、日本初の勅撰和歌集です。
紀貫之の「仮名序」は、日本文学最古の文学論としても重要です。
「花の色は うつりにけりな」など、おなじみの歌が多数収録されています。



和歌の「本歌取り」の伝統は、この古今集から始まりました。
『新古今和歌集(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
1205年に完成した、第八番目の勅撰和歌集です。
藤原定家らが編纂し、「幽玄」と呼ばれる奢深い美意識の極致を示しています。
古今集と読み比べると、和歌の美意識の変遷が見えてきます。



「幽玄」という日本美の神髄に、この歌集でふれることができます。
『百人一首(現代語訳付き)』(角川ソフィア文庫)
藤原定家が選んだ100人の歌人の代表歌を集めた、和歌の入口に最適な一冊です。
かるた取りでおなじみの方も多いはずです。
現代語訳つき版で読むと、一首一首の深い意味が見えてきます。



かるた取りの背景を知ると、遊びの楽しみが何倍にもなります。
後白河院『梁塵秘抄』(角川ソフィア文庫)
平安末期に収集された歌謡集で、「遊びをせんとや生れん」の一節が有名です。
今様(歌いながら踊る女性)の歌も含まれ、宮廷文化だけでない民衆的な声が聞こえます。
短い歌が多いので、気軽に読めます。



「遊びをせんとや」の一節を声に出すと、そのリズムの心地よさに驚きます。
源実朝『金槐和歌集』(岩波文庫)
鎌倉幕府第三代将軍・源実朝が詠んだ和歌を集めた歌集です。
武将としての孤独と、歌人としての繊細な感性が同居する、特異な歌集です。
28歳で暗殺された実朝の短い生涯を思うと、一首一首が重く響きます。



箔の将軍が詠んだ歌の繊細さに、胸が締めつけられます。
古典文学の入門書おすすめ5選


古典文学に興味はあるけれど、いきなり原典を読むのはハードルが高いという方へ。
古典の世界への橋渡しとなる5冊を紹介します。
- 大塚ひかり『やばい源氏物語』:源氏物語を爪切りよく解説
- 橋本治『桃尻語訳 枕草子』:口語訳でよみがえる枕草子
- 池澤夏樹編『日本文学全集』:現代作家による古典新訳シリーズ
- 『ビギナーズ・クラシックス』シリーズ:古典入門の定番
- 『光文社古典新訳文庫』シリーズ:完全新訳で読む古典
大塚ひかり『やばい源氏物語』(ポプラ社)
源氏物語の登場人物やエピソードを、現代の言葉で爪切りよく解説した入門書です。
光源氏の恋愛遍歴や宮廷の人間関係を、面白おかしく解説してくれます。
まずこの本を読んでから、角田光代訳の原作に進むのがおすすめです。



源氏物語が取っつきにくい方、まずこの本を読んでみてください。
橋本治『桃尻語訳 枕草子』(河出文庫)
枕草子を現代の口語で訳した、画期的な現代語訳です。
「春って曙よー」という、おなじみの口調で書き直された枕草子です。
古典が苦手な人でも、この訳なら笑りながら読めます。



橋本治の訳のインパクトは、古典への苦手意識を吹き飛ばしてくれます。
池澤夏樹編『日本文学全集』(河出書房新社)
現代の小説家たちが古典を新訳した、全30巻のシリーズです。
角田光代の源氏物語、古川日出男の平家物語など、現代作家の個性が光る新訳が揃っています。
古典への入口として、好きな作家の巻から読み始めるのがおすすめです。



好きな現代作家が古典を訳すと、全く新しい作品に生まれ変わります。
『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典シリーズ』(角川ソフィア文庫)
古典の代表的な作品を、現代語訳・解説・コラムつきで紹介するシリーズです。
古典入門の定番として、初めて古典を読む方に最もおすすめです。
この記事で紹介したすべての作品が、このシリーズでカバーされています。



古典文学の「最初の一冊」に迷ったら、このシリーズから始めてください。
『光文社古典新訳文庫シリーズ』(光文社)
古典作品を完全な新訳で提供する文庫シリーズです。
原文なしで読めるので、古文の知識がまったくなくても安心です。
源氏物語、枯草子、徒然草など、主要な古典が揃っています。



古典が「外国文学の翻訳」のように読める、画期的なシリーズです。
本をお得に効率よくインプットするコツ2選


40冊も紹介しましたが、全部買うとなると費用がかさみます。
ここでは、読書量を増やしながらコストを抑える2つの方法を紹介します。
12万冊が耳で聴けるAudibleプレミアム


Amazonが運営するオーディオブックサービスAudibleでは、月額1,500円で12万冊以上の本が聴き放題になります。
今回紹介した古典文学の多くは、プロのナレーターが朗読するAudible版が用意されています。
通勤中や家事の合間に、耳で古典の名文に浸れるのはAudibleならではの体験です。
初回30日間の無料体験があるので、気になる作品から試してみてください。
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Kindle Unlimitedは月額980円で500万冊以上が読み放題になるサービスです。
角川ソフィア文庫のビギナーズ・クラシックス シリーズをはじめ、古典文学の入門書や現代語訳が多数対象に含まれています。
スマートフォンやタブレットがあればいつでもどこでも読めるので、気になった作品をその場でダウンロードできます。
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古典文学の読む順番ガイド


40冊を紹介しましたが、どこから読めばいいか迷ったときのために、おすすめの読む順番を提案します。
| ステップ | おすすめ作品 | ポイント |
|---|---|---|
| 1冊目 | 竹取物語 | 短くて読みやすい。古典の入門に最適 |
| 2冊目 | 枕草子 | エッセイ感覚で楽しめる。清少納言の個性が光る |
| 3冊目 | 徒然草 | 人生訓が豊富。どの段からでも読める |
| 4冊目 | 方丈記 | 短くて密度が高い。無常観の原点 |
| 5冊目 | おくのほそ道 | 俳句と紀行文の融合。芭蕉の名句に浸る |
| 6冊目 | 源氏物語(角田訳) | 世界最古の長編小説。現代語訳で挑戦 |
| 7冊目 | 平家物語(古川訳) | 軍記物語の傑作。迫力ある新訳で読む |
まずは短い竹取物語から始め、枕草子と徒然草でエッセイの面白さをつかみ、方丈記で無常観にふれる。
この流れで読むと、古典文学の多様な魅力が自然に頭に入ってきます。
日本の近現代文学にも興味がある方は、日本文学のおすすめ本50選もあわせてどうぞ。
まとめ


古典文学の名作40冊を、神話の時代から江戸文学まで8つのテーマに分けて紹介しました。
古事記の壮大な神話、源氏物語の繊細な恋愛、枕草子の鋭い観察眼、方丈記の無常観、芭蕉の俳句の奥深さ。
さらに平家物語の迫力、雨月物語の怪異、百人一首の叙情まで。
千年をこえて読みつがれる作品には、時代が変わっても変わらない人間の感情が刻まれています。
現代語訳が充実した今だからこそ、古典文学はかつてないほど身近です。
気になった作品があれば、文庫本を一冊、鞄に入れてみてください。
海外文学にも興味がある方は、海外文学のおすすめ本30選も参考になります。
文学全般のおすすめを知りたい方は、文学のおすすめ本35選もあわせてどうぞ。









































