質問者人間関係をよくするために心理学の本を読みたいのですが、何から読んだらいいのかな?おすすめを教えて!
こんなお悩みを解決します。
心理学の本を探してみると、専門書はむずかしそうで手が出しづらいものです。かといって、内容がうすい本では、現実はなにも変わりませんよね。
結局、「どれを読めばいいのかわからない」と、そっとスマホをとじてしまうこともあるでしょう。
心理学の本選びで大切なのは、自分の「悩み」と「レベル」に合った一冊をえらぶことです。
本記事では、数ある心理学書のなかから、初心者や社会人が「本当に読むべき名著」を厳選しました。
結論として、まず手にとるべきおすすめの心理学本は以下のとおりです。
- 初心者・全体像:『眠れなくなるほど面白い 図解 心理学の話』(日本文芸社)
- 対人関係・悩み:『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)
- ビジネス・交渉:『影響力の武器』(誠信書房)
- 大学・学術:『心理学 第5版』(東京大学出版会)
この記事では、それぞれの本が「なぜおすすめなのか」を具体的に解説します。
さらに、独学で学ぶための読む順番もロードマップとして紹介しています。



記事を読みおえるころには、あなたの今の悩みに「効く」最高の一冊がかならず見つかるはずです。
心理学の本の選び方【失敗しない3つのポイント】


心理学の本選びで失敗しないためのポイントは、「レベル」「目的」「信頼性」の3つです。
自分に合わない本をえらんでしまうと、内容がむずかしすぎて挫折したり、求めている解決策が得られなかったりします。
まずは以下の3つの基準をチェックして、自分に最適な一冊を見極めましょう。
- レベル:初心者は「図解・マンガ」、中級者は「新書」、上級者は「単行本・専門書」から入る
- 目的:悩みを解決したいのか(実践書)、教養として学びたいのか(概論書)を明確にする
- 信頼性:著者が「研究者・大学教授」か、実体験ベースの「カウンセラー・エッセイスト」かを確認する
1. レベル:自分の知識量に合った形式をえらぶ
はじめて心理学にふれる方は、無理に文字ばかりの専門書をえらぶ必要はありません。
まずは「マンガ」や「図解」が豊富な入門書から手にとることをおすすめします。
心理学には専門用語が多く登場するため、視覚的にイメージできる本のほうが理解しやすいからです。
ある程度知識がついてきたら、特定のテーマを掘り下げた「新書」や、体系的に学べる「専門書」へとステップアップしていくとよいでしょう。
2. 目的:何のために読むのかを明確にする
あなたが心理学を学びたい理由はなんでしょうか?
- 職場の人間関係をなんとかしたい:「アドラー心理学」や「認知行動療法」の実践書
- 仕事で成果を出したい:「行動心理学」や「社会心理学」のビジネス書
- 心理学という学問全体を知りたい:特定の流派にかたよらない「心理学概論」のような教科書的な本
目的がズレていると、どれだけ良書を読んでも満足感は得られません。
3. 信頼性:著者のバックグラウンドを確認する
本をえらぶときは、著者のプロフィールを必ず確認してください。
心理学の本には、
- 科学的なデータにもとづいた「学術書」
- 著者の経験則にもとづいた「エッセイ・自己啓発書」
の2種類があります。
正しい知識や理論を学びたいのであれば、大学教授や研究者、公認心理師といった専門家が書いた本をえらぶべきです。
逆に、もっと気軽に「著者の考え方」や「生き方のヒント」を知りたいのであれば、人気カウンセラーやインフルエンサーの本も選択肢に入ります。



「科学的な裏付けがある情報」を求めているのか、「著者の個人的なアドバイス」を求めているのかを区別することが大切です。
【初心者向け】最初に読むべき心理学の入門書3選


これから心理学を学びはじめるなら、まずは「全体像」をざっくりとつかめる本からスタートしましょう。
いきなり特定の分野に特化した本を読むと、専門用語につまずいて挫折する原因になります。
ここでは、図解やマンガをつかって、視覚的にわかりやすく解説された3冊を紹介します。
『眠れなくなるほど面白い 図解 心理学の話』(日本文芸社)
「活字ばかりの本は読み切る自信がない」という方に、もっともおすすめの一冊です。
本書の最大の特徴は、すべての項目が「文章の解説」と「図解」の見開きセットで構成されている点です。
右ページを読めば内容がわかり、左ページの図を見ればイメージとして記憶に残ります。
「第一印象は3秒で決まる」「嘘をつくときのしぐさ」など、身近で興味をひくテーマが多くあつかわれています。



心理学の雑学として楽しみながら、主要な心理効果や用語をひととおり学べるでしょう。
『マンガでわかる! 心理学超入門』(西東社)
文章を読むのが苦手な方には、ストーリー形式で学べるこの本が最適です。
精神科医が監修しており、職場や恋愛、友人関係といった具体的なシチュエーションを舞台に、心理学の活用法が描かれています。
マンガの登場人物たちに共感しながら読みすすめるうちに、自然と心理学のテクニックが頭に入ってきます。
「なぜあの人はあんな態度をとるのか?」といった日常のモヤモヤも、心理学の視点からスッキリと理解できるはずです。



むずかしい理論よりも、まずは「使える心理学」を知りたいという方の入門書としてぴったりです。
『心理学って何だろう』(北大路書房)
図解やマンガよりも、もう少し踏みこんで「読み物」として心理学を学びたい方におすすめです。
著者は東京大学名誉教授の市川伸一氏で、高校生や大学生に向けた「心理学のプレ講義」というスタイルで書かれています。
単なる用語の羅列ではなく、「心理学はどのように心を研究するのか」という科学的な視点や、歴史的な背景まで丁寧に解説されているのが特徴です。
先生と生徒の対話形式ですすむため、まるで実際の授業を受けているかのような感覚で読み進められます。



大学で本格的に心理学を学びたい学生や、教養として体系的に学び直したい社会人に最適な一冊です。
【対人関係・メンタル】悩み解決に役立つ心理学本4選


心理学を学ぶ最大のメリットは、日々の「生きづらさ」を軽くできることです。
「人付き合いが疲れる」「自分に自信が持てない」「イライラしてしまう」。
こうした悩みには、すでに心理学的な解決策が用意されています。
ここでは、特定の悩みに特化した「処方箋」のような4冊を紹介します。
人間関係の悩みに|『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)
「すべての悩みは対人関係の悩みである」。
そう断言するアドラー心理学を、哲人と青年の対話形式で解き明かした大ベストセラーです。
本書が提案する「課題の分離」という考え方は、人間関係のトラブルを劇的に減らす力を持っています。
他者の評価を気にせず、自分の人生を生きるための勇気を与えてくれるでしょう。



職場や家族、友人関係で「なぜ自分ばかり我慢しなければならないのか」と感じている方に、特におすすめしたい一冊です。


ストレス・不安に|『マンガでやさしくわかる認知行動療法』(日本能率協会マネジメントセンター)
心のストレスを減らすための、もっとも科学的なアプローチのひとつが「認知行動療法」です。
私たちはストレスを感じるとき、事実をネガティブにゆがめて解釈していることがあります。
この本では、マンガのストーリーを通して、自分の「考え方のクセ」に気づき、心を楽にする方法を学べます。
「考え方を変える」といっても、無理にポジティブになる必要はありません。



現実的で柔軟なものの見方を身につけることで、落ち込みや不安から早く回復できるようになるでしょう。
自己肯定感を高める|『「本当の自分」がわかる心理学』(大和書房)
「自分には価値がない」「どうせ愛されない」といった、根拠のない無力感に悩んでいませんか?
ドイツの心理学者が書いた本書は、大人になっても心の中に住みつづける「内なる子供(インナーチャイルド)」に焦点をあてています。
子供のころに満たされなかった欲求や、親から受けた刷り込みが、現在の生きづらさにどう影響しているのかを解き明かします。



自分の心の影と向き合い、傷ついた自分を受け入れることで、本当の意味での自己肯定感を育むことができるはずです。
怒りのコントロール|『アンガーマネジメント入門』(朝日文庫)
「ついカッとなって言いすぎてしまった」「イライラして仕事に集中できない」。
そんな怒りの感情とうまく付き合うための心理トレーニングが「アンガーマネジメント」です。
日本における第一人者が書いた本書では、怒りのメカニズムと、衝動を抑えるための具体的なテクニックが解説されています。
「怒りを感じたら6秒待つ」といったすぐに実践できる方法から、怒りの根本原因を探るワークまで、内容は非常に実践的です。



感情に振り回されず、穏やかな人間関係を築きたいと願う社会人にとって必読の一冊といえます。
【ビジネス・仕事】成果を出すための行動心理学本4選


ビジネスの現場は、つねに「人」との関わりで動いています。
顧客に商品を買ってもらう、部下のやる気を引き出す、上司を説得する。
これらはすべて、相手の心理を理解することで、よりスムーズに、より高い成果を出すことが可能です。
ここでは、マーケティングやマネジメントに即効性のある、行動心理学や社会心理学の名著を紹介します。
マーケティング・交渉|『影響力の武器[第三版]』(誠信書房)
「なぜ、人は頼みごとをされると断れないのか?」
社会心理学者のロバート・チャルディーニが、セールスマンや募金勧誘者などの手口を潜入調査し、人が動かされる「6つの原理」を解明した一冊です。
- 返報性:何かをもらったらお返ししたくなる
- 社会的証明:みんながやっていることは正しいと思う
など、マーケティングの現場で使われる心理テクニックが網羅されています。



営業成績を上げたいビジネスパーソンはもちろん、悪質なセールスから身を守りたい消費者にとっても、強力な武器となるでしょう。
リーダーシップ・マネジメント|『予想どおりに不合理』(早川書房)
人間は、自分では合理的だと思っていても、実際には不合理な決断をしてしまう生き物です。
行動経済学の第一人者であるダン・アリエリーが、ユニークな実験を通して、私たちの意思決定のクセを明らかにします。
「無料」という言葉に弱い理由や、先延ばしをしてしまう心理など、ビジネスの現場で頻繁に起こる「不合理な行動」のメカニズムが学べます。



顧客の購買心理を理解したいマーケターや、部下の行動を変えたいリーダーにとって、目からウロコの発見がつまった良書です。
信頼関係構築|『人を動かす』(創元社)
初版から80年以上読みつがれている、対人関係の世界的ベストセラーです。
「批判も非難もしない」「重要感を持たせる」など、相手に好かれ、協力してもらうための原則が、豊富な実例とともに語られています。
厳密には心理学書ではありませんが、その内容は人間心理の本質を突いており、あらゆるビジネス心理学の基礎といっても過言ではありません。



小手先のテクニックではなく、相手と深い信頼関係をきずくための「あり方」を学びたいなら、真っ先に読むべき古典です。
モチベーション管理|『マインドセット「やればできる! 」の研究』(草思社)
能力や才能は生まれつきのものではなく、努力によって伸ばせると信じる心を「成長マインドセット」と呼びます。
スタンフォード大学の心理学者が提唱したこの概念は、ビジネスや教育の現場で大きな注目をあつめています。
本書では、失敗を恐れずに挑戦しつづける人と、すぐに諦めてしまう人の違いが、心の持ちよう(マインドセット)にあることを科学的に証明しています。



自分自身の成長はもちろん、部下や子供の可能性を最大限に引き出したいと願う人にとって、大きな指針となる一冊です。
【大学生・教養】深く学ぶための学術・専門書4選


「ネットの浅い知識ではなく、学問として体系的に学びたい」。
「大学で心理学を専攻したい」「将来は資格を取りたい」。
そんな知的好奇心にあふれる方には、大学の講義でも使用される信頼性の高いテキストをおすすめします。
少し難易度は上がりますが、ここにある本を読みこめば、心理学の全体像を正確に把握できるはずです。
体系的に学ぶ|『心理学(New Liberal Arts Selection)』(有斐閣)
日本の多くの大学で教科書として採用されている、心理学テキストの決定版です。
脳科学から認知、発達、臨床、社会心理学まで、現代心理学のあらゆる領域がこの一冊に網羅されています。
非常に分厚い本ですが、図表やコラムが豊富で、初学者でも読み通せるように工夫されています。
最初から通読するのではなく、気になった項目を辞書のように引いて使うのもよいでしょう。



手元に一冊置いておけば、いつでも正しい知識にアクセスできる頼もしい相棒になります。
歴史を知る|『流れを読む心理学史』(有斐閣)
心理学がどのような歴史をたどって、現在の形になったのかを知ることは、理論を深く理解するために欠かせません。
本書では、哲学の時代から始まり、ヴントによる実験室の開設、フロイトの精神分析、そして現代の認知科学へと続く流れを解説しています。
「なぜその理論が生まれたのか」という時代背景を知ることで、丸暗記ではなく、ストーリーとして知識が定着します。



過去の偉大な心理学者たちが、人間の心にどう挑んできたのかを追体験できる、知的興奮に満ちた一冊です。
臨床を学ぶ|『臨床心理学入門』(東京大学出版会)
カウンセラーや公認心理師など、心のケアにたずさわる専門職を目指すなら、必ず読んでおきたい名著です。
「臨床心理学とは何か」という定義から始まり、アセスメント(心理査定)や心理療法の具体的な手法まで、現場で必要な知識が体系的にまとめられています。
単なるハウツーではなく、援助者としての倫理観や、「科学者であり実践者であること」の重要性が説かれています。



「人の役に立ちたい」という熱い思いを、専門的なスキルへと昇華させるための土台となる本です。
統計・研究法|『心理学研究法』(放送大学教育振興会)
心理学は「心」という目に見えないものをあつかうからこそ、客観的なデータや統計を重視する「科学」でもあります。
「心理学なのに、なぜ数学(統計)が必要なの?」と思うかもしれません。
しかし、正しい研究法を知らなければ、あやふやな情報やニセ科学にだまされてしまうリスクがあります。
放送大学の教材として作られた本書は、実験や調査の基礎を、初学者にもわかるように噛み砕いて解説しています。



データリテラシーは、心理学にかぎらず、現代社会を生き抜くための必須スキルといえるでしょう。
心理学を独学するためのロードマップ


心理学は独学でも十分に学ぶことができます。
しかし、読む順番を間違えると「難しすぎて挫折する」か「浅すぎて役に立たない」ことになりかねません。
効率よく知識を身につけるために、以下の3ステップですすめることをおすすめします。
| ステップ | おすすめ書籍 | ゴール |
|---|---|---|
| 1. 入門編 (まずはここから) | 『眠れなくなるほど面白い 図解 心理学の話』 『マンガでわかる! 心理学超入門』 | 心理学の全体像と面白さを知る。 専門用語に慣れる。 |
| 2. 実践編 (悩みを解決) | 『嫌われる勇気』 『影響力の武器』 『アンガーマネジメント入門』 | 仕事や人間関係の具体的な悩みを解消する。 すぐに使える技術を身につける。 |
| 3. 専門編 (深く学ぶ) | 『心理学(New Liberal Arts Selection)』 『流れを読む心理学史』 | 学術的な理論と体系的な知識を習得する。 資格取得や研究の土台を作る。 |
まずは「入門編」で心理学への興味を深め、次に自分の悩みに直結する「実践編」を読むのが、もっとも挫折しにくいルートです。
そして、「もっと知りたい」「なぜそうなるのか理屈が知りたい」と思ったタイミングで「専門編」へ進むと、知識がスムーズにつながります。



いきなり分厚い専門書から始めるのではなく、このロードマップに沿って、少しずつ知識の解像度を上げていきましょう。
まとめ:まずは興味のある1冊から始めよう


心理学の本は、単なる知識のコレクションではありません。
あなたの抱える悩みや不安を解消し、明日からの行動を変えるための「道具」です。
今回紹介した本は、どれも多くの読者に支持され、時代をこえて読みつがれてきた名著ばかりです。
まずは、「これなら読めそう」「今の自分に必要かも」と直感で感じた一冊を手にとってみてください。
その一冊が、あなた自身や周りの世界を見る目を、あたらしく変えてくれるはずです。














