悩んでいる人芥川龍之介って教科書で読んだけど、短編が多すぎてどれを読めばいいかわからない…。名前は知っているのに、どこから手をつけていいか迷います。
芥川龍之介の本は、古典を翻案した短編から、芸術家の狂気、近代社会への風刺、晩年の不安まで幅があり、短い作品でも入口は一つではありません。
この記事では、現在の記事で紹介している12作品を、初めてでも主題をつかみやすい順に紹介します。
各作品が収録された文庫の書名と版を現在の商品情報に照らし、国立国会図書館の書誌情報も参照しました。
読み終えると、人間のエゴイズム、芸術の残酷さ、社会の不安など、今の関心に合う芥川作品を選べます。
本を無料で読む方法を知っていますか?
今回紹介する本には、オーディブルやKindle Unlimitedで無料で楽しめるものもあります。
2つの違いは、
- オーディブル:家事や移動中に本を聴きたい人向け
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このような感じ。
本1冊以下の料金で何万冊も読み放題、聴き放題になるので、使わないともったいないです。
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kindleアプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットでも使えます。2,000冊以上読んできた僕も、かなりお世話になりました。
1位:『羅生門』(芥川龍之介)
芥川龍之介の処女作にして、日本近代文学を代表する短編小説です。
平安時代末期、荒廃した羅生門の下で、職を失った下人が一人の老婆と出会います。
老婆は死体の髪を抜いて鬘を作ろうとしており、下人はその行為を目にして、ある決断を下します。
短い物語のなかで、生きるための倫理が崩れる瞬間を読みたい人の最初の1作に向きます。
2位:『鼻』(芥川龍之介)
夏目漱石が「あれは面白いものだ」と絶賛し、芥川の文壇での地位を決定づけた出世作です。
禅智内供は五六寸もある長い鼻に悩んでいます。
ある方法で鼻を短くすることに成功しますが、周囲の人々はかえって内供を嘲笑するようになります。
容姿への自意識が人の見方をどう歪めるか、ユーモアと皮肉のある短編で読みたい人に向きます。
3位:『蜘蛛の糸』(芥川龍之介)
芥川龍之介が初めて書いた児童文学であり、最も短い代表作です。
地獄に落ちた大泥棒・犍陀多のもとに、釈迦が一本の蜘蛛の糸を垂らします。
犍陀多は糸をたぐって地獄から這い上がろうとしますが、後に続く罪人たちを見て「この糸は俺のものだ」と叫びます。
罪人を救う蜘蛛の糸から、慈悲とエゴイズムの衝突を童話的な物語で考えたい人に向きます。
4位:『杜子春』(芥川龍之介)
中国の伝奇小説を翻案した、芥川の代表的な童話作品です。
放蕩の末に無一文になった杜子春は、仙人に出会い、「何も言わなければ仙人にしてやる」と告げられます。
地獄での凄まじい責め苦にも耐えた杜子春ですが、亡き母が鞭打たれる姿を見た瞬間、思わず「お母さん」と叫んでしまいます。
貧しさから大金を得た青年の選択を通し、愛と富の価値を読みたい人に合います。
5位:『蜜柑』(芥川龍之介)
わずか5分で読める極限の短さに、芥川文学の美しさが凝縮された名作です。
横須賀線の汽車にうんざりした気分で乗っていた「私」の前に、田舎娘が座ります。
娘はトンネルを抜けた瞬間、窓を開けて見送りに来た弟たちに向かって、懐に隠していた蜜柑を投げます。
日常のくすんだ視界が一つの色で変わる、瞬間の美しさを味わいたい人に向きます。
6位:『トロッコ』(芥川龍之介)
8歳の良平は、工事現場のトロッコに乗せてもらい、大人たちと一緒に遠くまで走っていきます。
冒険の高揚感が、やがて「帰り道がわからない」という不安に変わっていく心理の変化が見事に描かれます。
泣きながら走って家に帰り着いた良平。
少年が短い冒険で味わう高揚と恐れから、成長と現実への帰還を読みたい人に向きます。
7位:『地獄変』(芥川龍之介)
芸術至上主義の極致を描いた、芥川龍之介の代表作です。
天才絵師・良秀は、大殿様から地獄変の屏風絵を命じられます。
良秀は実際に見たものしか描けない画家でした。
絵師が最高の芸術を完成させる代償から、美と残酷さの結びつきを考えたい人に向きます。
8位:『藪の中』(芥川龍之介)
藪のなかで男の死体が発見されます。
3人の証言はすべて食い違い、真相は最後まで明かされません。
「真実はひとつ」という前提そのものを揺さぶるこの構造は、黒澤明監督の映画『羅生門』の原作となり、世界文学に影響を与えました。
一つの事件が語り手ごとに変わる構成から、真実と記憶の不確かさを読みたい人に向きます。
9位:『奉教人の死』(芥川龍之介)
キリシタン文学の傑作であり、芥川の擬古文の美しさが最も際立つ一編です。
長崎の教会で育てられた少年「ろおれんぞ」は、ある醜聞により教会を追われます。
やがて街に大火が起こり、炎のなかに飛び込んだ「ろおれんぞ」が救い出した子どもを抱いて現れたとき、人々は驚きます。
異国を舞台にした物語で、信仰と自己犠牲が人の行動をどう変えるか考えたい人に向きます。
10位:『河童』(芥川龍之介)
河童の国という架空の世界を舞台に、人間社会を痛烈に風刺した晩年の傑作です。
精神病院に入院中の患者「第二十三号」が語る、河童の国での体験記という体裁で書かれています。
河童の国では、生まれてくる前に胎児に生まれたいかどうかを尋ねます。
架空の国の常識を借りて、近代日本の社会と知識人を風刺する物語を読みたい人に向きます。
11位:『或阿呆の一生』(芥川龍之介)
芥川龍之介の遺稿であり、彼の人生を51の断章で綴った自伝的作品です。
「或阿呆」とは芥川自身のこと。
小説でも随筆でもない、ひとりの人間が最期に遺した「魂の記録」です。
短い断章の連なりから、作家の自意識と晩年の不安を読みとりたい人に向きます。
12位:『侏儒の言葉』(芥川龍之介)
芥川版のアフォリズム集であり、小説では見えない芥川の思想が凝縮された一冊です。
この一文に、芥川のすべてが詰まっています。
人生、道徳、芸術、政治について、芥川が鋭い知性で切り込んだ箴言が200以上並びます。
機知に富むアフォリズムを一節ずつ読み、文芸と人間への批評を味わいたい人に向きます。
芥川龍之介のおすすめ本についてのよくある質問


芥川龍之介のおすすめ本についてのよくある質問にお答えします。
芥川龍之介の本をお得に効率よくインプットするコツ2選


芥川龍之介の作品をよりお得に、効率よく読む方法を2つご紹介します。
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芥川の主要作品はKindle版が豊富に揃っており、文庫本を何冊も買うよりもお得です。
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なお、日本文学のおすすめ本50選では、芥川以外の日本文学の名作も幅広く紹介しています。
なお、純文学のおすすめ本37選では、芥川を含む日本の純文学の名作を幅広く紹介しています。
なお、日本文学のおすすめ本50選では、芥川を含む明治・大正・昭和の名作を幅広く紹介しています。
なお、エッセイのおすすめ本33選では、芥川のようなアフォリズム的な文章を含む名エッセイを幅広く紹介しています。
師の夏目漱石は「則天去私」で知識人の苦悩を乗り越えようとしましたが、芥川にはその時間がありませんでした。35歳の若さで、不安の只中にいるまま逝ったのです。
まとめ


芥川龍之介のおすすめ作品12編と、それぞれを収録した文庫を一覧にしました。
| ランキング | 書名 | 著者 | ジャンル | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 『羅生門』 | 芥川龍之介 | 入門短編 | ★★★★★ |
| 2位 | 『鼻』 | 芥川龍之介 | 入門短編 | ★★★★★ |
| 3位 | 『蜘蛛の糸』 | 芥川龍之介 | 入門短編 | ★★★★★ |
| 4位 | 『杜子春』 | 芥川龍之介 | 入門短編 | ★★★★★ |
| 5位 | 『蜜柑』 | 芥川龍之介 | 入門短編 | ★★★★☆ |
| 6位 | 『トロッコ』 | 芥川龍之介 | 入門短編 | ★★★★☆ |
| 7位 | 『地獄変』 | 芥川龍之介 | 芸術・狂気 | ★★★★☆ |
| 8位 | 『藪の中』 | 芥川龍之介 | 芸術・狂気 | ★★★★☆ |
| 9位 | 『奉教人の死』 | 芥川龍之介 | 芸術・狂気 | ★★★★☆ |
| 10位 | 『河童』 | 芥川龍之介 | 晩年・風刺 | ★★★★☆ |
| 11位 | 『或阿呆の一生』 | 芥川龍之介 | 晩年・風刺 | ★★★★☆ |
| 12位 | 『侏儒の言葉』 | 芥川龍之介 | 晩年・風刺 | ★★★★☆ |
迷ったときは『羅生門』などの短編から始め、惹かれた主題を晩年の作品まで追ってください。




















