悩んでいる人ロラン・バルトの本は、写真論、記号論、文学批評がまたがり、最初の一冊を決めにくいですよね。
この記事では、代表作と初心者向け入門書14冊を、はじめて読む順番で紹介します。
哲学・思想・文学を中心に2,000冊以上読んできた僕が、各書の主題と次に進む一冊を短く整理しました。
写真から入るか、日常の記号から入るかを決め、バルトの批評へ進む読書路線を組み立てられます。
本を無料で読む方法を知っていますか?
今回紹介する本には、オーディブルやKindle Unlimitedで無料で楽しめるものもあります。
2つの違いは、
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このような感じ。
本1冊以下の料金で何万冊も読み放題、聴き放題になるので、使わないともったいないです。
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kindleアプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットでも使えます。2,000冊以上読んできた僕も、かなりお世話になりました。
関連する思想の全体像を知りたい人は、現代思想のおすすめ本12選も参考にしてください。
1位:『明るい部屋―写真についての覚書』(ロラン・バルト)
写真が人の心を動かす仕組みを、喪失と記憶の経験から考える写真論です。
記号学者・批評家のロラン・バルトが、母の死をきっかけに最晩年に書きました。
文化的な関心を示す「ストゥディウム」と、心を不意に刺す細部を示す「プンクトゥム」を対比します。
写真論を初めて読む人や、写真と記憶の関係を考えたい人に向いています。
2位:『神話作用』(ロラン・バルト)
広告や大衆文化に潜む価値観を、記号論で読み解く本です。
記号学者のバルトが、プロレス、洗剤CM、雑誌の表紙など日常の素材を分析します。
社会が自然なものとして受け入れる価値観やイメージを「神話」と定義し、前半の事例と後半の理論で仕組みを示します。
広告やメディアの見方を深めたい人や、記号論を具体例から学びたい人に向いています。
3位:『物語の構造分析』(ロラン・バルト)
文学作品の意味がどのように生まれ、物語がどんな構造を持つかを学べる論文集です。
記号学と文学批評を横断したバルトが、作者中心の読み方を問い直します。
「作者の死」「物語の構造分析序説」「作品からテクストへ」などを通じ、作者の意図より読者とテクストの働きを重視します。
文学批評や物語論の基礎を学び、作品の読み方を更新したい人に向いています。
4位:『恋愛のディスクール・断章【新装版】』(ロラン・バルト)
恋する人が経験する感情と言葉を、80の断章から読み解く本です。
文学と思想を横断したバルトが、ゲーテ、ニーチェ、プラトンの言葉を引きながら恋愛の語りを分析します。
「待つ」「嫉妒」「告白」「別れ」などの項目をアルファベット順に並べ、どこからでも読める構成です。
恋愛のもどかしさを言葉にしたい人や、理論書より文学的な文章からバルトに入りたい人に向いています。
5位:『表徴の帝国』(ロラン・バルト)
日本文化を西洋とは異なる記号の体系として読む文化論です。
1960年代に来日した記号学者バルトが、外部者の視点から日本の表現を観察します。
天ぷら、歌舞伎の女形、俳句、皇居などを取り上げ、意味で満たす西洋に対して意味の空白を残す日本を描きます。
日本文化を別の視点から見直したい人や、記号論の文化分析を読みたい人に向いています。
6位:『零度のエクリチュール 新版』(ロラン・バルト)
文学の文体が社会や政治とどう結びつくかを考えるバルトのデビュー作です。
文学批評家バルトが、言語の規範「ラング」と個人の癖「スティル」に加え、作家が選ぶ「エクリチュール」を提示します。
カミュの『異邦人』の透明な文体を「零度のエクリチュール」と呼び、ブルジョワ文学を越える可能性を論じます。
バルト思想の出発点を知りたい人や、文学と社会の関係を深く考えたい人に向いています。
7位:『テクストの快楽』(ロラン・バルト)
読書中に生じる心地よさと、自己を揺さぶる体験の違いを考える本です。
テクスト理論を展開したバルトが、読む行為を読者の身体に起きる経験として捉え直します。
心地よい満足を「快楽(プレジール)」、安定した世界観を崩す体験を「悦楽(ジュイサンス)」として対比します。
読書体験そのものを考えたい人や、詩的で断片的な批評文を読みたい人に向いています。
8位:『S/Z バルザック『サラジーヌ』の構造分析』(ロラン・バルト)
バルザックの中編『サラジーヌ』を精読し、物語が複数の意味を生む仕組みを学ぶ本です。
物語の構造分析を進めたバルトが、小説を一文ずつ分けて記号の働きを追います。
解釈学的、意味素、象徴、行為、文化という5つのコードを使い、テクストの意味が重なって生まれる過程を示します。
抽象理論だけでなく、実際の小説を使って精密な読解法を身につけたい人に向いています。
9位:『ロラン・バルトによるロラン・バルト』(ロラン・バルト)
バルトが自分の生涯と思想を断章形式で読み直した、実験的な自伝です。
構造主義とテクスト理論を展開したバルト自身が、語る自己も一つの登場人物として扱います。
冒頭で記述を「小説の登場人物が語るもの」と位置づけ、幼少期の写真から記号論やテクスト理論までをアルファベット順にたどります。
バルトの著作を数冊読み、思想の変化と人物像を本人の言葉で整理したい人に向いています。
10位:『モードの体系―その言語表現による記号学的分析』(ロラン・バルト)
ファッション雑誌の文章から、流行が欲望と意味を生み出す仕組みを分析する本です。
記号学者バルトがソシュール言語学を応用し、衣服も言語と同じ記号体系として読めることを示します。
「今年の春はパステルカラーが気分」といった雑誌表現を素材に、言葉がモードを組み立てる過程を追います。
記号論を広告、ファッション、ブランディングの分析に応用したい人に向いています。
11位:『ロラン・バルト 喪の日記 新装版』(ロラン・バルト)
母の死後にバルトが書き続けた断片から、喪失を言葉にする困難をたどる日記です。
理論家として写真と記憶を論じたバルトが、母アンリエットを失った直後の感情を330枚のカードに記しました。
「悲しみの波」や写真の中の母に触れた記録は、後の写真論『明るい部屋』へつながる過程を示します。
専門用語の少ない文章からバルトに入りたい人や、喪失と記憶について考えたい人に向いています。
12位:『映像の修辞学』(ロラン・バルト)
広告や写真のイメージが、見る人にメッセージを伝える仕組みを学べる論文集です。
映像の記号分析を進めたバルトが、パスタ広告や映画のスチール写真を具体例として読み解きます。
表題作はイメージを「言語メッセージ」「外示的メッセージ」「共示的メッセージ」の三層に分けて分析します。
広告や写真を制作する人や、イメージがどう解釈されるかを記号論から学びたい人に向いています。
13位:『ロラン・バルト―言語を愛し恐れつづけた批評家』(石川美子)
バルトの生涯と代表作の変化を、新書一冊で見渡せる入門書です。
バルト作品を数多く翻訳してきた石川美子が、著作と人物の両面を解説します。
幼少期の結核療養から晩年の交通事故死までをたどり、各時期の代表作を思想の変遷と結びつけます。
バルトを初めて読む人や、原著に進む前に生涯と思想の全体像をつかみたい人に向いています。
14位:『ロラン・バルト シリーズ現代思想ガイドブック』(グレアム・アレン)
バルトの主要著作ごとに、背景、論旨、影響を確認できる研究入門です。
英語圏のバルト研究者グレアム・アレンが執筆し、内田樹が日本語に訳しています。
人物伝より著作内容に重点を置き、代表作を一冊ずつ取り上げて理解の要点を整理します。
バルトの代表作を読んだ後に理解を確かめたい人や、各著作を体系的に学びたい人に向いています。
バルトを理解するための3つのキーワード


バルトの著作を読み解くうえで押さえておきたい3つのキーワードを解説します。
どれもバルトの思想の核心に直結する概念です。
エクリチュール
エクリチュールとは、作家が自覚的に選びとる「書き方」のことです。
バルトはデビュー作『エクリチュールの零度』で、言語には社会が規定する「ラング」、個人の癖である「スティル」のほかに、書き手が意識的に引き受ける第三の層があると論じました。
たとえばジャーナリストが客観的に見える文体を選ぶとき、それ自体がひとつの政治的な選択です。
書くことは中立ではありえない。
この洞察は、ブログの文体からSNSの投稿まで、現代のあらゆる「書く行為」にもあてはまります。
作者の死
1967年に発表されたエッセイ「作者の死」は、20世紀の批評理論を根底から変えました。
テクストの意味は作者の意図によって決まるのではなく、読者が読む行為のなかで生まれる。
この宣言は、それまで当然視されていた「作者こそが作品の意味の源泉である」という考え方を退けました。
作者の伝記や意図に頼らず、テクストそのものと向き合う読み方を提唱したのです。
この考え方はポスト構造主義の中心的なテーゼのひとつとなりました。
ストゥディウムとプンクトゥム
ストゥディウムとプンクトゥムは、『明るい部屋』で提示された写真論の二つの概念です。
ストゥディウムは、写真に対する文化的で理性的な関心を指します。
ニュース写真を見て「なるほど」と思う反応がそれにあたります。
一方、プンクトゥムは写真のなかの些細な細部が、見る者の心を不意に刺し貫く体験のことです。
プンクトゥムは言語化しにくく、個人によって異なります。
同じ写真を見ても何に心を動かされるかは人それぞれ。
バルトはこの概念を通じて、写真が持つ言語をこえた力を哲学的に解き明かしました。
バルトのおすすめ本についてのよくある質問


バルトの著作に関してよく寄せられる疑問に回答します。
ロラン・バルトの本をお得に効率よくインプットするコツ2選


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まとめ:ロラン・バルトの本おすすめランキング14選


14冊のランキングを、書名、著者、ジャンルとともに一覧へまとめました。
| ランキング | 書名 | 著者 | ジャンル | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 明るい部屋―写真についての覚書 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 2位 | 神話作用 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 3位 | 物語の構造分析 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 4位 | 恋愛のディスクール・断章【新装版】 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 5位 | 表徴の帝国 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 6位 | 零度のエクリチュール 新版 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 7位 | テクストの快楽 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 8位 | S/Z バルザック『サラジーヌ』の構造分析 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 9位 | ロラン・バルトによるロラン・バルト | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 10位 | モードの体系―その言語表現による記号学的分析 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 11位 | ロラン・バルト 喪の日記 新装版 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 12位 | 映像の修辞学 | ロラン・バルト | フランス現代思想・批評 | |
| 13位 | ロラン・バルト―言語を愛し恐れつづけた批評家 | 石川美子 | フランス現代思想・批評 | |
| 14位 | ロラン・バルト シリーズ現代思想ガイドブック | グレアム・アレン | フランス現代思想・批評 |
おすすめ度は、初めて読む人の入りやすさと、作品のテーマを考える深さをもとにした本記事独自の目安です。
次の作家へ広げるなら、フーコーのおすすめ本も参考にしてください。






















