悩んでいる人オルハン・パムクを初めて読みたいのですが、『白い城』と『わたしの名は赤』のどちらから選べばよいでしょうか。
オルハン・パムクの本には、歴史小説、現代の家族劇、都市の記憶をたどる長編、作家自身による文学講義があります。
迷ったら『白い城』、現代的な単巻なら『赤い髪の女』、代表作なら『わたしの名は赤〔新訳版〕 上』が入口です。
この記事では、日本語訳の10冊を、単巻か上下巻か、題材、語り方、難易度で比べます。
作品同士に必須のシリーズ順はありませんが、上巻と表記した5冊は下巻までそろえて読む必要があります。
オルハン・パムクはトルコの小説家で、故郷イスタンブールの文化の衝突と交錯を描き、2006年にノーベル文学賞を受賞しました。
作品同士に必須の順序はありませんが、『わたしの名は赤』『僕の違和感』『雪』『無垢の博物館』『ペストの夜』の上巻は下巻まで読んで完結します。
本を無料で読む方法を知っていますか?
今回紹介する本には、オーディブルやKindle Unlimitedで無料で楽しめるものもあります。
2つの違いは、
- オーディブル:家事や移動中に本を聴きたい人向け
- Kindle Unlimited:スマホやタブレットで本を読みたい人向け
このような感じ。
本1冊以下の料金で何万冊も読み放題、聴き放題になるので、使わないともったいないです。
本を聴きたい方はオーディブルをどうぞ
>> 30日間無料でオーディブルを試す
本を読みたい方はKindle Unlimitedをどうぞ
>> 30日間無料でKindle Unlimitedを試す
kindleアプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットでも使えます。2,000冊以上読んできた僕も、かなりお世話になりました。
1位:『白い城』(藤原書店)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2009年 | 264ページ | 入門〜初心者 |
『白い城』は、17世紀のオスマン帝国を舞台に、よく似た二人の関係から自己と他者を問う歴史小説です。
捕虜になったヴェネツィア人は、自分とよく似たトルコ人学者に買われ、知識と記憶を交換する生活へ入ります。
主人と奴隷、西洋と東洋という区分が揺らぎ、相手を知るほど自分が不確かになる構成が読みどころです。
上下巻を避け、単巻でパムクの歴史小説とアイデンティティの主題を試したい方におすすめです。
2位:『赤い髪の女』(早川書房)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2019年 | 296ページ | 入門〜初心者 |
『赤い髪の女』は、井戸掘りの親方と弟子、謎めいた女性の出会いから父と子、運命、物語の反復を描く単巻です。
若い弟子は郊外で井戸を掘りながら親方と生活し、近くの町で赤い髪の女性に心を奪われます。
西洋と中東の父子物語が現在の家族関係へ重なっていく点を、結末を知らずに味わえます。
現代的な舞台から入りたい方や、家族と神話のつながりを読みたい方におすすめです。
3位:『わたしの名は赤〔新訳版〕 上』(早川書房)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2012年 | 432ページ | 中級者向け |
『わたしの名は赤〔新訳版〕 上』は、16世紀末の細密画工房と殺人事件を多数の語り手で描く代表的な歴史ミステリーの上巻です。
密かに進められる絵入り本の制作中に絵師が殺され、関係者の声から事件と恋愛が動き始めます。
人間だけでなく物や概念も語り、絵画、信仰、個人の表現をめぐる対立が一つの謎へ集まります。
パムクの代表作をじっくり読みたい方におすすめですが、上巻だけでは完結せず、続きの下巻も必要です。
4位:『新しい人生』(藤原書店)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2010年 | 344ページ | 初〜中級者向け |
『新しい人生』は、一冊の本に人生を変えられた大学生の旅から、読書、欲望、近代トルコの変化を描く単巻です。
主人公は強い影響を与える本と出会い、その本を知る女性を追って長距離バスの旅へ踏み出します。
現実と幻想、偶然と計画の境界が揺れ、読者自身も謎の本を追うような感覚を味わえます。
本が人を動かす物語やロードノベルが好きで、少し不思議な単巻へ進みたい方におすすめです。
5位:『僕の違和感 上』(早川書房)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2016年 | 392ページ | 中級者向け |
『僕の違和感 上』は、路上で伝統飲料を売る男の半生から、変わり続けるイスタンブールを描く都市小説の上巻です。
村から大都市へ来たメヴルトは、働き、恋をし、家族や親族の選択に揺れながら生活を築きます。
一人の生活史と街の拡大が重なり、異なる人物の視点から同じ出来事の見え方が変わります。
市井の暮らしからトルコ社会を読みたい方におすすめですが、上巻だけでは完結せず、続きの下巻も必要です。
6位:『雪〔新訳版〕 上』(早川書房)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2012年 | 416ページ | 中・上級者向け |
『雪〔新訳版〕 上』は、雪に閉ざされた地方都市で、詩人が恋愛、信仰、政治の緊張に巻き込まれる長編の上巻です。
国外から戻った詩人Kaは、少女たちの死と市長選を取材するためカルスを訪れます。
閉ざされた街の会話と出来事を通し、世俗と信仰、個人の幸福と政治を単純に分けられない点が見えてきます。
恋愛と政治小説を一緒に読みたい方におすすめですが、上巻だけでは完結せず、物語を読むには下巻も必要です。
7位:『無垢の博物館 上』(早川書房)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2022年 | 512ページ | 中・上級者向け |
『無垢の博物館 上』は、一人の女性への思いと集めた品物から、愛、記憶、所有を描く長大な恋愛小説の上巻です。
婚約を控えたケマルは遠縁のフュスンと再会し、安定した生活と強い感情の間で揺れ始めます。
日用品が時間と感情の痕跡になり、語り手が思い出を保存しようとする過程が読みどころです。
執着を含む濃い恋愛小説を読みたい方におすすめですが、上巻だけでは完結せず、続きの下巻も必要です。
8位:『黒い本』(藤原書店)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2016年 | 592ページ | 上級者向け |
『黒い本』は、姿を消した妻を探す男が新聞コラムと街の記憶をたどる、多層的な語りの単巻です。
ガーリップは、いなくなった妻を追い、その手がかりを親族の新聞コラムやイスタンブールの街に求めます。
捜索の物語へ歴史、伝承、都市の断片が重なり、自分自身であることの意味が揺らぐ構成を味わえます。
筋だけでなく文章の迷路、メタフィクション、都市の記憶を時間をかけて味わいたい上級者におすすめです。
9位:『ペストの夜 上』(早川書房)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2022年 | 432ページ | 上級者向け |
『ペストの夜 上』は、1901年の架空の島で、感染症、殺人、政治の混乱を描く歴史長編の上巻です。
ペスト流行が疑われる島で派遣された疫学者が殺され、医師と皇族の女性が対策と調査へ関わります。
公衆衛生、噂、統治、共同体の反応が絡み、架空の島の歴史が形作られる過程が読みどころです。
病気や死の描写を含む重厚な歴史小説を読める方におすすめですが、上巻だけでは完結せず、下巻も必要です。
10位:『パムクの文学講義 直感の作家と自意識の作家』(岩波書店)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2021年 | 178ページ | 中級者向け |
『パムクの文学講義 直感の作家と自意識の作家』は、小説を読むときに起こることを、作家自身が六つの講義で考える文学論です。
実体験と想像、人物、時間、描写、小説の中心などを、古典作品と自身の創作を行き来しながら説明します。
直感的に書く作家と方法を意識する作家という軸から、読み手と書き手の働きを同時に捉えられます。
小説を1、2冊読んだ後に作風を深めたい方や、読書論と創作論を六つの講義から読みたい方におすすめです。
オルハン・パムクの本を読み味で選ぶ4つのポイント


最初の1冊は、単巻の歴史小説、絵画と歴史ミステリー、都市と個人の記憶、政治や文学論という4つの方向から決めると選びやすくなります。
| 読みたい方向 | 向いている本 | 選び方 |
|---|---|---|
| 単巻の歴史小説 | 白い城/赤い髪の女 | 歴史と自己か、現代の家族と神話かで選ぶ |
| 絵画と歴史ミステリー | わたしの名は赤〔新訳版〕 上 | 多数の語り手と細密画の世界を下巻まで読む |
| 都市と個人の記憶 | 新しい人生/僕の違和感 上/無垢の博物館 上/黒い本 | 旅、庶民の生活、恋愛、捜索の物語から選ぶ |
| 政治、歴史、文学論 | 雪〔新訳版〕 上/ペストの夜 上/パムクの文学講義 | 政治小説、感染症の歴史小説、読書論から選ぶ |
単巻から入るなら、自己と他者を問う歴史小説の『白い城』か、家族と神話を描く『赤い髪の女』が向いています。
絵画と殺人事件を追う代表作なら『わたしの名は赤〔新訳版〕 上』を選び、物語が完結する下巻まで続けてください。
本に導かれる旅を読むなら『新しい人生』、市井の暮らしと都市の変化を読むなら『僕の違和感 上』が合います。
恋愛と記憶なら『無垢の博物館 上』、捜索と都市の迷路なら単巻の『黒い本』を選べます。
恋愛と政治の緊張なら『雪〔新訳版〕 上』、感染症と統治をめぐる歴史小説なら『ペストの夜 上』が候補です。
小説を読む仕組みや創作の方法を本人の言葉から知るなら、六つの講義で構成される『パムクの文学講義』が向いています。
作品同士に必須のシリーズ順はありませんが、上巻と表記された5冊はそれぞれ下巻まで読んで完結します。
本をお得に効率よくインプットするコツ2選


パムクの本は語り手、時代、現実と物語の境目が動くため、音声で会話の流れをつかみ、文字で人物と時間の関係を確かめる読み方ができます。
耳で聴く読書を楽しめるAudibleプレミアム


Audibleは、対象作品がある場合、複数の語り手や長い会話の流れを耳でつかみたい方に合います。
『白い城』や『赤い髪の女』のような単巻は、作風を音声で試す候補にできます。
上下巻作品を音声で聴くときは、上巻の後に対応する下巻を選び、作品を最後までたどってください。
政治的暴力や感染症の描写を音声で聴くのが負担になる場合は、再生を止めて紙版の紹介や目次を確かめてください。
音声版と聴き放題の対象は変わるため、利用前に書名、訳者、ナレーター、再生時間を確認してください。
\ 10万冊以上の本が聴き放題! /
※クリックすると公式サイトへ移動します
電子書籍を定額で読めるKindle Unlimited


Kindle Unlimitedは、対象作品があれば冒頭を試し、語り方と題材の重さが自分に合うか確かめるのに便利です。
検索とハイライトを使えば、多数の人物や繰り返される言葉が再び登場したときに前の場面へ戻りやすくなります。
上下巻作品は電子版でも上巻だけでは完結しないため、同じ訳者と版の下巻があるか確認してください。
『パムクの文学講義』は気になる作品名や概念を検索すると、小説を読む方法についての説明を追いやすくなります。
読み放題の対象と価格は変わるため、対象外なら通常購入の電子版と出版社情報のある紙版を比べてください。
\ 500万冊の電子書籍が読み放題 /
※クリックすると公式サイトへ移動します
オルハン・パムクの代表作を初心者が読むおすすめの順番


紹介する10冊に必須のシリーズ順はないので、単巻の歴史小説で作風を試し、代表作や都市小説へ進み、最後に文学講義で読み方を深める順番がおすすめです。
- 単巻の入口:『白い城』または『赤い髪の女』で、歴史小説か現代の家族劇から作風を試します。
- 代表作:『わたしの名は赤〔新訳版〕 上』から下巻へ進み、多声的な歴史小説を読みます。
- 都市の変化:『新しい人生』を単巻で読むか、『僕の違和感 上』から下巻へ進み、個人とイスタンブールの関係を読みます。
- 恋愛と政治を描く上下巻:『無垢の博物館 上』または『雪〔新訳版〕 上』を選び、それぞれ下巻まで読みます。
- 密度の高い作品:単巻の『黒い本』か、上下巻の『ペストの夜 上』から下巻へ進みます。
- 作家の方法:小説を1、2冊読んだ後に『パムクの文学講義』で読書と創作の考え方を確かめます。
初めてなら、歴史的な舞台の『白い城』か現代的な父子物語の『赤い髪の女』で、単巻の物語からパムクの主題と語りを試してください。
次は『わたしの名は赤〔新訳版〕 上』から対応する下巻へ進み、細密画、殺人事件、多数の語り手が交わる代表作を読みます。
都市と個人の関係を読みたい方は、単巻の『新しい人生』か、『僕の違和感 上』と下巻の組み合わせを選べます。
恋愛と記憶なら『無垢の博物館 上』、政治と信仰なら『雪〔新訳版〕 上』を選び、どちらも下巻まで読んで完結させてください。
文章の迷路を楽しめる方は単巻の『黒い本』、感染症と統治を描く重厚な歴史小説なら『ペストの夜 上』から下巻へ進めます。
小説を1、2作品読んだ後に『パムクの文学講義』を開くと、人物、時間、描写、小説の中心を考える視点が得られます。
作品同士の刊行順を守る必要はありませんが、上下巻作品では上巻から下巻という巻内順を守ってください。


オルハン・パムクの本に関するよくある質問


最初の1冊、代表作、上下巻、読む順番、重い描写について迷いやすい点をまとめます。
オルハン・パムクのおすすめ本まとめ


オルハン・パムクを初めて読むなら、歴史小説の『白い城』か現代的な家族劇の『赤い髪の女』が入口です。
代表的な歴史ミステリーを読むなら『わたしの名は赤〔新訳版〕 上』から対応する下巻へ進んでください。
都市と個人の変化を読むなら、単巻の『新しい人生』か、『僕の違和感 上』と下巻の組み合わせが合います。
恋愛と記憶なら『無垢の博物館 上』、政治と信仰なら『雪〔新訳版〕 上』を選び、どちらも下巻まで読んで完結させてください。
密度の高い作品なら単巻の『黒い本』か、感染症と統治を描く『ペストの夜 上』から下巻へ進めます。
小説を読んだ後は『パムクの文学講義』で作家の方法を確かめ、今使える時間と興味に合う1冊から開いてみてください。

















