悩んでいる人尾崎世界観さんがすすめる本を読んでみたいけれど、小説も書く人だけに好みが深そうで、どれから読めばいいか迷ってしまう。
ロックバンド「クリープハイプ」のボーカルで小説家でもある尾崎世界観さんが薦める本は、純文学から現代の物語、エッセイまで幅広く、最初の一冊を選ぶだけでも迷ってしまいます。
この記事では、尾崎世界観さんが読書インタビューや作家どうしの対談、文庫の解説などで実際に薦めてきた本だけを10冊えらびました。
本記事の内容は、下記のとおりです。
- 尾崎世界観がすすめる本10冊
- テーマ別の読みやすい順番
- むずかしさの目安と選び方
- 耳と目で読むお得な方法
この記事を読めば、心を深くえぐる小説やエッセイが、きっと見つかるはずです。
選書では、尾崎世界観さんが書いた本ではなく、尾崎世界観さんが読んで薦めた他の人の本だけを、出典をたどれるものにしぼりました。言葉で人の心をつかむ尾崎さんが、何に影響を受けてきたのかが見えてきます。
尾崎世界観がおすすめする本10選の早見表とジャンルの傾向


尾崎世界観さんが薦める本をたどると、町田康や花村萬月といった純文学から、現代の青春小説、心をえぐるエッセイまで幅広く並びます。
共通しているのは、きれいごとを許さず、人間の弱さや痛みにまっすぐ向き合うという視点です。
まずは10冊の全体像を、ジャンルとむずかしさの目安でまとめました。気になった書名から読み進められます。
| 書名 | ジャンル | むずかしさ |
|---|---|---|
| くっすん大黒 | 純文学 | 中級者向け |
| ゲルマニウムの夜 | 純文学・芥川賞 | 中級者向け |
| 蹴りたい背中 | 純文学・芥川賞 | 初心者向け |
| 横道世之介 | 青春・現代文芸 | 初心者向け |
| くちなし | 幻想・短編 | 初心者向け |
| 青が破れる | 純文学・文藝賞 | 中級者向け |
| よるのふくらみ | 恋愛小説 | 初心者向け |
| パリの砂漠、東京の蜃気楼 | エッセイ | 初心者向け |
| 20歳の自分に受けさせたい文章講義 | 文章術 | 初心者向け |
| 死にカタログ | 死生観・イラスト | 入門 |
ここからは、3つのテーマに分けて一冊ずつ紹介します。
- 原点になった純文学
- 深く関わった現代の物語
- 言葉と生き方にふれるエッセイ
尾崎世界観がおすすめする原点になった純文学3選


小説家・尾崎世界観の根っこをつくった本です。
救いのある小説から、刺激の強い芥川賞作まで、読みやすい順に3冊を紹介します。
- 町田康『くっすん大黒』
- 花村萬月『ゲルマニウムの夜』
- 綿矢りさ『蹴りたい背中』
町田康『くっすん大黒』(文春文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1997年 | 約250ページ | 中級者向け |
『くっすん大黒』は、生きづらさを抱えた心にそっと寄りそう小説を読みたい方に向いた一冊です。
部屋に居座る大黒様の置物を捨てに行くだけの主人公が、町をさまよいながら、おかしくも切ない一日を過ごす物語です。
尾崎世界観さんが、十代の自分を救ってくれたと語る、小説家・尾崎の原点ともいえる一冊です。
リズムのある文章が心地よく、笑いの奥にやさしさがにじみます。
生きづらさを感じたときに、そっと寄りそってくれる一冊です。
花村萬月『ゲルマニウムの夜』(文春文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1998年 | 約330ページ | 中級者向け |
『ゲルマニウムの夜』は、刺激の強い文学にあえて踏み込みたい方に向いた一冊です。
罪を犯して育った教護院へ戻った青年が、信仰と暴力のはざまで、生のぎりぎりの輪郭を見つめていく物語です。
尾崎世界観さんが、最も影響を受けた作家として花村萬月さんの名を挙げる、その芥川賞受賞作です。
性や暴力の描写は強く人を選びますが、それだけに生きる力がむき出しで迫ります。
刺激の強い文学にあえて踏み込みたいときに読みたい一冊です。
綿矢りさ『蹴りたい背中』(河出文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2003年 | 約140ページ | 初心者向け |
『蹴りたい背中』は、芥川賞の小説をはじめて読む方に向いた一冊です。
教室になじめない高校生の女子が、ひとりのクラスメイトに向ける、いびつで不器用な感情を描いた青春小説です。
尾崎世界観さんが、今もずっと読み続けていると語る、綿矢りささんの芥川賞受賞作です。
短くて読みやすいのに、思春期のひりつく感覚が鮮やかによみがえります。
芥川賞作品をはじめて読む方に向いた一冊です。
尾崎世界観がおすすめする深く関わった現代の物語4選


尾崎世界観さんが、対談や解説、歌詞づくりで深く関わってきた本です。
あたたかな青春小説から、艶のある短編まで、読みやすい順に4冊を紹介します。
- 吉田修一『横道世之介』
- 彩瀬まる『くちなし』
- 町屋良平『青が破れる』
- 窪美澄『よるのふくらみ』
吉田修一『横道世之介』(文春文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2009年 | 約540ページ | 初心者向け |
『横道世之介』は、読み終えたあと誰かに優しくなれる青春小説を探している方に向いた一冊です。
大学進学で上京した青年・世之介の、なんでもない日々と周りの人々との出会いを、あたたかなまなざしで描いた物語です。
尾崎世界観さんが、製本所で働いていた頃から愛読してきたと語る、吉田修一さんの青春小説です。
大きな事件は起きないのに、読み終えると胸がじんわり温かくなります。
読み終えたあと、誰かに優しくなりたいときに読みたい一冊です。
彩瀬まる『くちなし』(文春文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2017年 | 約224ページ | 初心者向け |
『くちなし』は、不思議で艶のある短編に浸りたい方に向いた一冊です。
別れた男の腕だけと暮らす女性など、現実と幻想が溶けあう、奇想にあふれた大人の短編集です。
尾崎世界観さんが、収録作から自身の歌詞の着想を得たと語る一冊です。
妖しくも美しい物語が、読む人の感覚をそっと揺さぶります。
不思議で艶のある短編に浸りたいときに読みたい一冊です。
町屋良平『青が破れる』(河出文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2016年 | 約184ページ | 中級者向け |
『青が破れる』は、いまの純文学を読んでみたい方に向いた一冊です。
ボクシングに打ち込む青年と、まわりの人々の喪失や別れを、瑞々しい文体でつづった青春小説です。
尾崎世界観さんとの対談が文庫に収められた、町屋良平さんの文藝賞デビュー作です。
痛みと若さがまっすぐに描かれ、いまを生きる感覚が伝わってきます。
いまの純文学を読んでみたい方に向いた一冊です。
窪美澄『よるのふくらみ』(新潮文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2014年 | 約400ページ | 初心者向け |
『よるのふくらみ』は、恋や人との関係に揺れているときに読みたい方に向いた一冊です。
幼なじみの三人がつくる、危ういほど近い関係の行方を、繊細な心理描写で描いた恋愛小説です。
尾崎世界観さんが、文庫の解説を書いていることでも知られる、窪美澄さんの一冊です。
揺れる気持ちのひだが丁寧に描かれ、最後まで一気に読まされます。
恋や関係に揺れているときに読みたい一冊です。
尾崎世界観がおすすめする言葉と生き方にふれるエッセイ3選


言葉とのつきあい方や、生き方そのものを考えさせてくれる本です。
心をさらけ出すエッセイから、死をめぐる図鑑まで、読みやすい順に3冊を紹介します。
- 金原ひとみ『パリの砂漠、東京の蜃気楼』
- 古賀史健『20歳の自分に受けさせたい文章講義』
- 寄藤文平『死にカタログ』
金原ひとみ『パリの砂漠、東京の蜃気楼』(集英社文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2020年 | 約240ページ | 初心者向け |
『パリの砂漠、東京の蜃気楼』は、言葉でさらけ出すことの強さにふれたい方に向いた一冊です。
パリと東京で子育てや日常に向き合う日々を、苦さもそのままに綴った金原ひとみさんのエッセイです。
尾崎世界観さんが、さらけ出しながらも芸術にまとめていると評した一冊です。
弱さも痛みも隠さない言葉に、不思議と背中を押されます。
言葉でさらけ出すことの強さにふれたい方に向いた一冊です。
古賀史健『20歳の自分に受けさせたい文章講義』(星海社新書)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2012年 | 約280ページ | 初心者向け |
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』は、文章を書くのが苦手な方に向いた一冊です。
頭の中のもやもやを、どう言葉にして読み手に届けるかを、具体的な技術として教えてくれる文章術の本です。
尾崎世界観さんが、これで書く道が拓けたと語り、今も書き方に使っていると話す一冊です。
書くことへの苦手意識が、読み終える頃には少し軽くなります。
文章を書くのが苦手な方におすすめの一冊です。
寄藤文平『死にカタログ』(だいわ文庫)
| 刊行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2005年 | 約176ページ | 入門 |
『死にカタログ』は、死を少しこわくなくしてくれる本を探している方に向いた一冊です。
世界中のさまざまな死のとらえ方を、やわらかなイラストとともに集めた、死をめぐる図鑑のような一冊です。
尾崎世界観さんが、死が視覚的に入ってきて気持ちが楽になったと語る一冊です。
ページをめくるうちに、死がほんの少し身近で、こわくないものに思えてきます。
死を少しこわくなくしてくれる一冊です。
本をお得に効率よくインプットするコツ2選


尾崎世界観さんがすすめる小説やエッセイは、耳で聴いたり読み放題で読めたりするものもあります。お得にインプットする方法を2つ紹介します。
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尾崎世界観のおすすめ本に関するよくある質問


尾崎世界観さんのおすすめ本について、よくある質問にお答えしていきます。
まとめ


尾崎世界観さんがすすめる10冊を、ジャンルとおすすめ度でまとめました。
| 書名 | ジャンル | おすすめ度 |
|---|---|---|
| くっすん大黒 | 純文学 | |
| ゲルマニウムの夜 | 純文学・芥川賞 | |
| 蹴りたい背中 | 純文学・芥川賞 | |
| 横道世之介 | 青春・現代文芸 | |
| くちなし | 幻想・短編 | |
| 青が破れる | 純文学・文藝賞 | |
| よるのふくらみ | 恋愛小説 | |
| パリの砂漠、東京の蜃気楼 | エッセイ | |
| 20歳の自分に受けさせたい文章講義 | 文章術 | |
| 死にカタログ | 死生観・イラスト |
各界の著名人がすすめる本は、こちらのまとめページで一覧できます。


同じく音楽でも文章でも表現を続ける人が薦める本も、あわせてどうぞ。




尾崎世界観さんが薦める本は、人間の弱さや痛みにまっすぐ向き合う物語とエッセイにあふれています。気になった一冊から手に取ってみてください。














