悩んでいる人小林秀雄って名前は知っているけど、文章が難しそうで手が出しづらいです。どれから読めばいいですか?
その気持ちはよくわかります。小林秀雄の著作はエッセイ、文芸批評、対談、大作と多岐にわたり、書店で棚を眺めてもどこから入ればいいか迷うものです。
この記事では、小林秀雄の著作を12冊厳選し、入門エッセイから晩年の大作まで読む順番がわかるように配置しました。
本記事の内容は、下記のとおりです。
- 初めてでも読めるエッセイから難易度別に紹介
- 対談・講演から文芸批評、大作まで小林秀雄の全体像を俯瞰
- 読む順番の目安がわかるロードマップ付き
- お得に読む方法(Audible / Kindle Unlimited)も紹介
この記事を読めば、あなたに合った小林秀雄の一冊が必ず見つかるはずです。
小林秀雄の著作は読みやすいエッセイから手強い文芸批評まで難易度の幅が大きいため、「エッセイ→対談→批評→大作」の4段階で無理なくステップアップできるよう配置しました。
文学批評や評論に興味がある方は、下記の記事も参考にしてみてください。


どの本から読めばいいか迷っている方は、下の診断をやってみてください。
いくつかの質問に答えるだけで、あなたにぴったりの一冊が見つかります。
📚 小林秀雄おすすめ本診断
Q1. 小林秀雄の本を読んだことはありますか?
Q2. どんな形式が好みですか?
Q2. どの方向に深めたいですか?
Q3. どれくらいの分量を読めますか?
あなたにおすすめの一冊は…
小林秀雄の入門エッセイおすすめ4選


小林秀雄の著作のなかでも、予備知識なしで楽しめるエッセイ4冊を選びました。
- 『考えるヒント』(文春文庫)
- 『読書について』(中央公論新社)
- 『常識について』(角川文庫)
- 『考えるヒント 2』(文春文庫)
『考えるヒント』(文春文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2004年 | 270ページ | 入門〜初心者 |
小林秀雄を読むなら、まずこの一冊から始めるのが王道です。
プラトン、井伏鱒二、ヒトラー、平家物語。ジャンルに一切の制約を設けず、目の前の対象に全力で向き合う姿勢がこのエッセイ集の魅力です。
「考える」とはどういうことか。小林秀雄はその問いを、抽象的な議論ではなく、具体的な人物や出来事を通して見せてくれます。
一編が短いため、気になるテーマから自由に読める構成になっています。通勤中や寝る前のちょっとした時間にも向いています。
2500年分の叡知が凝縮されていると評した読者もいるほど、読み返すたびに発見のある一冊です。
小林秀雄の文章に初めてふれる方に、最初の一冊としておすすめです。
『読書について』(中央公論新社)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2013年 | 194ページ | 入門〜初心者 |
小林秀雄がどのように本を読み、どのように批評を書いてきたのか。その方法論に迫るエッセイ集です。
読書家は自分の脳で考えていない、とこの本の中で小林秀雄は指摘します。自ら能動的に考えを巡らせてこそ思索家であるという主張は、読書好きの胸に刺さります。
「批評の神様」がどのように言葉と向き合っていたかを知ることで、自分自身の読み方が変わります。
194ページと薄く、読みやすい文章で書かれているため、小林秀雄の入門書としても最適です。
「本を読んでいるのに何も残らない」と感じている方にこそ読んでほしい一冊です。
『常識について』(角川文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1978年 | 330ページ | 初心者向け |
戦前から戦後にかけて書かれた多彩なエッセイを収めた一冊です。
「蟹まんじゅう」のような軽妙な随筆から、社会時評、紀行文まで。小林秀雄の守備範囲の広さを一冊で体感できます。
文学論だけでなく骨董や料理についても書かれており、小林秀雄の人間としての幅に驚かされます。
一度手放してまた買い直したという読者がいるほど、繰り返し読みたくなる味わいがあります。
「考えるヒント」を読み終えたあと、小林秀雄の別の顔を知りたくなったときに手に取ってほしい一冊です。
『考えるヒント 2』(文春文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1975年 | 179ページ | 初心者向け |
「考えるヒント」の続編にあたるエッセイ集です。
前作では歴史や文学を扱いましたが、この巻では言葉そのものや思考の構造に踏みこんだエッセイが増えています。
小林秀雄がどのように対象に食い下がり、思考を深めていくか。その過程をより近くで追体験できる一冊です。
179ページとコンパクト。前作を楽しんだ方なら、自然な流れで読み進められます。
「考えるヒント」の世界をもう少し深く歩きたい方への二冊目に最適です。
小林秀雄の対談・講演おすすめ3選


対話形式で小林秀雄の肉声にふれられる3冊です。エッセイを読んだあとのステップアップに最適です。
- 『人間の建設』(新潮文庫)
- 『学生との対話』(新潮文庫)
- 『直観を磨くもの 小林秀雄対話集』(新潮文庫)
『人間の建設』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2010年 | 130ページ | 入門 |
数学者の岡潔と小林秀雄が、学問、芸術、教育、日本人の精神性について語り合った対談集です。
文系と理系という枠を軽々とこえて、「情緒」という核心に迫っていく二人のやりとりが圧巻です。
個性的であろうとする個性は見苦しい、とこの対談で語られます。ひとと同じことをしつつも溢れ出てしまうものこそが個性だというメッセージは、50年以上前の言葉なのに今なお新鮮です。
130ページと薄く、対談形式なので読みやすい。小林秀雄の入門としても定番の一冊です。
文系・理系を問わず、「深く考える」ことに興味がある方におすすめです。
『学生との対話』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2017年 | 181ページ | 入門〜初心者 |
小林秀雄が全国の大学で行った講演の質疑応答をまとめた一冊です。
一方的な講義ではなく、学生の素朴な質問に小林秀雄がその場で全力で答えていく。そのライブ感が最大の魅力です。
活字の小林秀雄は難解だという声もありますが、肉声に近いこの本は驚くほど平明で、言葉が直接届いてくる感覚があります。
小林秀雄の思想のエッセンスを、最も親しみやすい形で受け取れる一冊です。
小林秀雄の「声」を聴くように読める一冊です。活字が苦手な方にもおすすめです。
『直観を磨くもの 小林秀雄対話集』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2013年 | 544ページ | 初〜中級者向け |
湯川秀樹、岡潔、梅原龍三郎、大岡昇平ら、各界の第一人者たちとの対談を集めた一冊です。
544ページの大著ですが、対談形式なので読みやすいのが特長です。気になる対話から拾い読みしていくのがおすすめの読み方です。
小林秀雄が相手によって語り口を変え、対話の中から直観的な洞察を引き出していく過程は読みごたえがあります。
抽象度が高いと感じる対談もありますが、だからこそ何度も読み返す価値があります。哲学のおすすめ入門書を読んでおくと、対談内容の理解が深まります。
小林秀雄のエッセイを2〜3冊読んだあとに手に取ると、対話の奥行きがぐっと増します。
小林秀雄の文芸批評おすすめ3選


「批評の神様」の本領が発揮された3冊です。入門書で小林秀雄の文体に慣れてから挑むと、読みごたえが格段に増します。
- 『モオツァルト・無常という事』(新潮文庫)
- 『ゴッホの手紙』(新潮文庫)
- 『ドストエフスキイの生活』(新潮文庫)
『モオツァルト・無常という事』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1961年 | 277ページ | 中級者向け |
小林秀雄の批評の真骨頂と呼べる、代表的な評論・随想集です。
表題作「モオツァルト」では、音楽を文学的に語るという離れ技を見せます。モーツァルトの音楽が「あたかも奔流のように心の中に姿を現した」という一節は、批評文学の名句として知られています。
「無常という事」は戦時中に書かれた短い随想ですが、死と美をめぐる思索が凝縮されており、日本的な美意識の核心にふれます。
一編ごとの密度が高いため、ゆっくり、少しずつ味わうように読むのに向いています。
小林秀雄の批評文学の頂点に位置する作品集です。入門書を読んでから挑んでみてください。
『ゴッホの手紙』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2020年 | 304ページ | 中級者向け |
ゴッホの手紙を読んだ小林秀雄が、その生涯と芸術を語った美術批評の傑作です。
ゴッホは絵を描く一方で膨大な手紙を残しました。小林秀雄はその手紙を丹念に読み解くことで、狂気と呼ばれたものの内側にある冷徹な理性を浮かび上がらせます。
美術評論でありながら、一人の人間がどう生き、どう表現したかという普遍的な問いにふれられる一冊です。
文体はやや難しめですが、ゴッホに関心がある方なら引きこまれるように読めます。
ゴッホの絵が好きな方、芸術と人生の関係に関心がある方にぜひ読んでほしい一冊です。
『ドストエフスキイの生活』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1964年 | 640ページ | 中・上級者向け |
ドストエフスキーの生涯と創作を、小林秀雄が全力で追跡した長編評論です。
『罪と罰』『白痴』『カラマーゾフの兄弟』といった名作がどのような人生の危機から生まれたのか。小林秀雄はドストエフスキーの伝記的事実と作品世界を交差させながら語ります。
640ページの大著で、小林秀雄の批評への執念と、ドストエフスキーへの深い敬意が全編にみなぎっています。
読破にはそれなりの覚悟がいりますが、読み終えたときの充実感は格別です。
ドストエフスキー作品をより深く味わいたい方にとって、最高の副読本になります。
小林秀雄の大作おすすめ2選


小林秀雄の批評家としての到達点を示す大著です。他の著作を読んだうえで、覚悟をもって臨んでほしい2冊です。
- 『本居宣長 上』(新潮文庫)
- 『Xへの手紙・私小説論』(新潮文庫)
『本居宣長 上』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1992年 | 482ページ | 上・専門向け |
小林秀雄が晩年の11年を費やして完成させた、畢生の大作です。
国学者・本居宣長の学問と生涯を追うことを通じて、「ものを知るとはどういうことか」という根源的な問いに小林秀雄は迫ります。
既存の概念やイデオロギーに頼らず、対象そのものに寄り添うという宣長の姿勢は、小林秀雄自身の批評のあり方とも重なります。
上下巻で900ページ超。難物ですが、小林秀雄の到達点を知るために避けてとおれない作品です。
小林秀雄の集大成であり、日本の批評文学の金字塔とされている作品です。
『Xへの手紙・私小説論』(新潮文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1962年 | 297ページ | 上級者向け |
小林秀雄の初期の代表的な批評論を収めた一冊です。
「私小説論」は、日本文学の中心にあった私小説というジャンルを、社会との関係から構造的に批評した画期的な論文として知られています。
「Xへの手紙」は、架空の相手に宛てた手紙形式で批評を語るという独特のスタイルで書かれており、若き日の小林秀雄の気迫が伝わります。
初期の作品なので文体はやや硬いですが、小林秀雄がどこから出発したのかを理解するうえで欠かせない一冊です。
エッセイや対談を読んで小林秀雄に惹かれた方が、原点に遡りたくなったときの一冊です。
小林秀雄の本をお得に効率よくインプットするコツ2選


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まとめ


小林秀雄のおすすめ本12冊を、入門エッセイから晩年の大作まで読む順番付きで紹介しました。
迷ったときの参考に、一覧表をまとめておきます。
| 書名 | 出版社 | 難易度 |
|---|---|---|
| 『考えるヒント』 | 文春文庫 | |
| 『読書について』 | 中央公論新社 | |
| 『常識について』 | 角川文庫 | |
| 『考えるヒント 2』 | 文春文庫 | |
| 『人間の建設』 | 新潮文庫 | |
| 『学生との対話』 | 新潮文庫 | |
| 『直観を磨くもの 小林秀雄対話集』 | 新潮文庫 | |
| 『モオツァルト・無常という事』 | 新潮文庫 | |
| 『ゴッホの手紙』 | 新潮文庫 | |
| 『ドストエフスキイの生活』 | 新潮文庫 | |
| 『本居宣長 上』 | 新潮文庫 | |
| 『Xへの手紙・私小説論』 | 新潮文庫 |
小林秀雄は「批評の神様」と呼ばれますが、その文章は神がかりではなく、対象に全力で向き合う一人の人間の記録です。
まずは「考えるヒント」か「人間の建設」あたりから手に取って、小林秀雄の世界に一歩踏み出してみてください。














