悩んでいる人サルトルは小説、戯曲、哲学書があり、どれから読めばよいのか迷う。
サルトルは哲学者であると同時に小説家・劇作家でもあり、著作のジャンルが広く最初の一冊を選びにくいのが悩みです。
この記事では、小説、戯曲、哲学書、入門書から12冊を比べ、初心者が読み始めやすい順に紹介します。
2,000冊以上の本を読んできた僕が、物語で思想を体感する入口と、入門書から原典へ進む流れを基準に選びました。
読み終えるころには、『嘔吐』などの小説から入るか、『実存主義とは何か』などの入門書から入るかを決め、原典までの順番を組めます。
本を無料で読む方法を知っていますか?
今回紹介する本には、オーディブルやKindle Unlimitedで無料で楽しめるものもあります。
2つの違いは、
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このような感じ。
本1冊以下の料金で何万冊も読み放題、聴き放題になるので、使わないともったいないです。
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kindleアプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットでも使えます。2,000冊以上読んできた僕も、かなりお世話になりました。
関連する分野へ広げるなら、実存主義のおすすめ本12選も参考にしてください。
関連する分野へ広げるなら、哲学のおすすめ本30選も参考にしてください。
1位:『嘔吐 新訳』(サルトル(鈴木道彦訳))
歴史研究者ロカンタンの吐き気を通して、存在の偶然性を物語で体感できる小説です。
J-P.サルトルが哲学の概念を主人公の日記と日常の違和感として描き、人文書院版は鈴木道彦の新訳で読めます。
マロニエの木の根を見つめる場面で、世界が理由もなくそこにあるという事実がロカンタンを圧倒します。
難しい哲学書の前に小説でサルトルの問題意識をつかみ、実存主義へ入りたい人に向きます。
2位:『水いらず』(サルトル(窪田啓作訳))
密室、戦争、他者との関係から、自由と不条理を描く5篇の短編集です。
J-P.サルトルが「水いらず」「壁」「部屋」「エロストラート」「一指導者の幼年時代」を収めています。
「壁」ではスペイン内戦下で銃殺を待つ人物を通して、死の前の選択と偶然を読みます。
長編に入る前に、短い小説でサルトル文学の緊張感と主題の幅を確かめたい人に合います。
3位:『自由への道 1』(J-P.サルトル)
哲学教師マチウが自由を守ろうとする選択を追う『自由への道』の第1巻です。
J-P.サルトルが戦争前夜の個人と歴史を描く連作の入口で、岩波文庫版は海老坂武・澤田直訳です。
恋人の妊娠と第二次世界大戦の足音によって、束縛を避けようとするマチウの自由が揺らぎます。
まず第1巻で人物関係と時代背景をつかみ、個人の自由と歴史の衝突を追う続巻へ進みたい人に向きます。
4位:『出口なし・蠅 他三篇』(サルトル(白井浩司訳 他))
他者の視線に縛られる人間の関係を、密室の対話で描く戯曲「出口なし」を含む作品集です。
J-P.サルトルが戯曲という形式で哲学的な問いを人物の衝突へ変え、「蠅」などを併録しています。
死後の部屋に閉じこめられた三人が、互いを見ることと見られることで逃げ場を失っていきます。
小説よりさらに短い対話劇で、他者と自由の問題を読みたい人に向きます。
5位:『実存主義とは何か』(サルトル(伊吹武彦・海老坂武・石崎晴己訳))
「実存は本質に先立つ」というサルトル哲学の核心を、講演の言葉で読める入門書です。
J-P.サルトルが1945年の講演で、実存主義は退廃的な主観主義だとする批判へ直接答えています。
人間は決まった本質を持って生まれるのではなく、選択を通じて自分を作るという論証が展開されます。
小説で感じた不条理と自由を哲学の言葉で確かめ、原典へ進む基礎を作りたい人に向きます。
6位:『言葉』(J-P.サルトル)
サルトルが幼少期の読書と執筆を振り返り、言葉によって自己が作られる過程を描く自伝的作品です。
人文書院版は澤田直訳の216頁で、難解な哲学用語より、子ども時代の記憶と読書体験を軸に進みます。
祖父の書斎に囲まれた少年が、読むことと書くことを通じて自分の存在を正当化しようとする姿を追います。
哲学体系より先にサルトルと言葉の関係を知り、読書と執筆の意味を考えたい人に向きます。
7位:『イマジネール 想像力の現象学的心理学』(サルトル(澤田直・水野浩二訳))
心に浮かぶイメージがどのように成り立つかを、現象学から分析する哲学書です。
J-P.サルトルがフッサールの現象学を用い、知覚と想像の違いから意識の自由を検討しています。
現実に存在しないものを意識がどう現すかを追うと、後の『存在と無』へ続く無化の問題が見えます。
『存在と無』へ進む前に、フッサールのおすすめ本とあわせて意識の分析を学びたい人に向きます。
8位:『存在と無 全3巻セット』(サルトル(松浪信三郎訳))
即自存在と対自存在の区別から、意識、自由、他者、身体を体系的に論じるサルトルの主著です。
J-P.サルトルが現象学と存在論を接続し、意識は世界に無をもたらすという立場を展開しています。
悪い信仰、他者のまなざし、自由の責任をめぐる論証が、ちくま学芸文庫の全3巻で展開されます。
小説と入門書で概念に慣れたあと、サルトル哲学の体系そのものに挑みたい人の到達点です。
9位:『NHK「100分de名著」ブックス サルトル 実存主義とは何か 希望と自由の哲学』(海老坂武)
サルトルの実存主義を、希望と自由の問題から学べる入門書です。
サルトル研究者で『自由への道』の翻訳者でもある海老坂武が、NHK「100分de名著」の内容を書籍にまとめています。
「実存は本質に先立つ」「自由の刑」「アンガージュマン」を、作品と時代背景に結びつけて解説します。
予備知識がない段階で全体像をつかみ、『実存主義とは何か』や小説へ進む順番を作りたい人に向きます。
10位:『極限の思想 サルトル 全世界を獲得するために』(熊野純彦)
『存在と無』の核心概念を、哲学史のなかに位置づけて解説する本です。
哲学者の熊野純彦が、対自、即自、無化をフッサールやハイデガーとの関係から読みほぐします。
意識が世界と関わるときに無をもたらすという論点を軸に、主著の論証の流れをたどります。
入門書の次に読み、『存在と無』へ挑む前の橋渡しを必要とする人に向きます。
11位:『サルトル 失われた直接性をもとめて』(梅木達郎)
サルトルが生涯を通じて求めた直接性を軸に、思想の全体像をまとめた入門書です。
フランス思想の研究者である梅木達郎が、NHK出版の「シリーズ・哲学のエッセンス」でサルトルの問いを簡潔に示しています。
主体と世界が直接つながることへの渇望と、意識が常に距離を生むという緊張を百頁ほどで追えます。
読書時間を抑えながら、サルトルの問いから原典へ進む入口を作りたい人に適します。
12位:『超解釈 サルトルの教え 人類最強の哲学者に学ぶ「自分の本質」のつくり方』(富増章成)
サルトルの哲学を、仕事や人間関係の選択に引き寄せて読む入門書です。
哲学の解説書を多く手がける富増章成が、実存主義を日常の行動と自己形成へ接続しています。
決められた本質ではなく、選択によって自分を作るという考えを、具体的な悩みと結びつけます。
学術的な哲学史より、自分の生き方を考えることからサルトルにふれたい人に向きます。
サルトルを読み解く3つのキーワード


サルトルの著作を読むうえで、押さえておきたい概念が3つあります。
この3つを知っているだけで、小説も哲学書もぐっと読みやすくなります。
「実存は本質に先立つ」
サルトル哲学のもっとも有名な命題です。
ペーパーナイフは「紙を切る」という目的のために設計されてから存在する。
つまり本質が先で、存在があと。
しかし人間はちがう。
まず世界に投げ出され、そのあとで自分が何者であるかを自分で決めていく。
この考え方が、サルトルのあらゆる著作の土台になっています。
「自由の刑に処されている」
人間は自由であることを選べない、という逆説的な命題です。
本質が先に決まっていないということは、すべてを自分で選ばなければならないということ。
「選ばない」という選択すら、ひとつの選択として自分にはね返ってくる。
自由は解放ではなく、むしろ重荷として人間にのしかかる。
この感覚が『嘔吐』のロカンタンや、『自由への道』のマチウを通じて描かれています。
「アンガージュマン」(社会参加)
フランス語で「関与する」「身を投じる」を意味する言葉です。
サルトルは、人間は自分の選択を通じて「人間とはこういうものだ」という像をつくっていると考えました。
だからこそ、社会の問題に対して傍観者でいることは許されない。
サルトル自身もアルジェリア戦争への反対運動や学生運動への参加など、生涯を通じてアンガージュマンを実践しました。
実存主義が「個人の内面にこもる思想」ではなく、社会変革につながる哲学であることを示す重要な概念です。
サルトルのおすすめ本についてのよくある質問


サルトルの本に関してよく寄せられる質問にまとめて回答します。
サルトルの本をお得に効率よくインプットするコツ2選


サルトルの本は、耳と電子書籍を使い分けると、机に向かえない時間も読書に変えられます。
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まとめ:サルトルの本おすすめランキング12選


12冊のランキングを、書名、著者、ジャンルとともに一覧へまとめました。
| ランキング | 書名 | 著者 | ジャンル | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 嘔吐 新訳 | サルトル(鈴木道彦訳) | 小説 | |
| 2位 | 水いらず | サルトル(窪田啓作訳) | 短編小説 | |
| 3位 | 自由への道 1 | J-P.サルトル | 小説 | |
| 4位 | 出口なし・蠅 他三篇 | サルトル(白井浩司訳 他) | 戯曲 | |
| 5位 | 実存主義とは何か | サルトル(伊吹武彦・海老坂武・石崎晴己訳) | 哲学 | |
| 6位 | 言葉 | J-P.サルトル | 自伝 | |
| 7位 | イマジネール 想像力の現象学的心理学 | サルトル(澤田直・水野浩二訳) | 哲学 | |
| 8位 | 存在と無 全3巻セット | サルトル(松浪信三郎訳) | 哲学 | |
| 9位 | NHK「100分de名著」ブックス サルトル 実存主義とは何か 希望と自由の哲学 | 海老坂武 | 入門書 | |
| 10位 | 極限の思想 サルトル 全世界を獲得するために | 熊野純彦 | 解説書 | |
| 11位 | サルトル 失われた直接性をもとめて | 梅木達郎 | 入門書 | |
| 12位 | 超解釈 サルトルの教え 人類最強の哲学者に学ぶ「自分の本質」のつくり方 | 富増章成 | 入門書 |
おすすめ度は、初めて読む人の入りやすさと、主題を考える深さをもとにした本記事独自の目安です。
次の著者や思想へ広げるなら、カミュのおすすめ本も参考にしてください。




















