臨床心理学に興味はあるけれど、何から読めばいいかわからない。
そう思ったことはありませんか。
臨床心理学は、こころの問題を理解し、援助するための学問です。
カウンセリング、心理療法、心理アセスメント。
この記事では、臨床心理学をはじめて学ぶ方から、認知行動療法や精神分析など特定のアプローチに踏み込みたい方まで、目的別に10冊を厳選しました。
読み終えたとき、「こころの専門家」がどんな視点で人を理解しているのか、その一端が見えてくるはずです。
📖 あなたにぴったりの臨床心理学本診断
Q1. まず知りたいのはどちらですか?
Q2. どのくらいの深さで学びたいですか?
Q2. どのアプローチに興味がありますか?
あなたにおすすめの一冊は…
臨床心理学の入門書おすすめ5選

臨床心理学を学ぶ最初の一歩は、「こころの問題をどう理解し、どう援助するか」の枠組みを知るところから始まります。
理論と実践の両面を見渡せる入門書を5冊紹介します。
- 下山晴彦 編『よくわかる臨床心理学』:大学テキストの定番、網羅的な一冊
- 福島哲夫 監修『完全カラー図解 よくわかる臨床心理学』:図解で直感的に理解できる
- 湯汲英史 監修『眠れなくなるほど面白い 図解 臨床心理学』:「心の問題」を身近に感じる
- 岩壁茂ほか『臨床心理学入門 多様なアプローチを越境する』:3つのアプローチを比較して学ぶ
- 末木新『公認心理師をめざす人のための臨床心理学入門』:資格取得を見据えた入門書
下山晴彦 編『よくわかる臨床心理学[改訂新版]』(ミネルヴァ書房)
臨床心理学を学ぶ大学生が、最初に手にすることの多い定番テキストです。
見開き2ページで1テーマを解説する構成で、臨床心理学の歴史、心理アセスメント、心理療法の各理論、関連する精神医学の知識までを網羅しています。
B5判312ページという分量ですが、ひとつひとつのテーマがコンパクトにまとまっているので、辞典のように必要なところから読めます。
公認心理師や臨床心理士を目指す方にとっても、最初に通読しておきたい基本の一冊です。
とばり臨床心理学の「教科書」を一冊だけ選ぶなら、迷わずこれ。手元に置いて長く使えます。
福島哲夫 監修『完全カラー図解 よくわかる臨床心理学』(ナツメ社)
臨床心理学の全体像を、フルカラーの図解とイラストで視覚的に理解できる一冊です。
テキストだけの本を読むのが苦手な方でも、ビジュアルの力で専門用語が頭に入ってきます。
心理療法の種類、代表的な心理検査、精神疾患の概要など、初学者が知っておきたい内容を幅広くカバーしています。
下山本を読む前の「予習」としても、読んだあとの「復習」としても最適です。



「まず全体像をざっくりつかみたい」方に。図解だから記憶に残りやすいです。
湯汲英史 監修『眠れなくなるほど面白い 図解 臨床心理学』(日本文芸社)
「眠れなくなるほど面白い」シリーズの臨床心理学版です。
うつ、不安、発達障害、パーソナリティ障害など、「心の問題」の症状や特性を中心にまとめています。
学問としての臨床心理学よりも、身近な心の悩みに焦点を当てているので、一般の方にも読みやすい構成です。
「臨床心理学って何をするの?」という疑問に、もっともカジュアルに答えてくれる一冊です。



堅苦しさゼロで臨床心理学を知りたいなら、この本がいちばんとっつきやすい。
岩壁茂・福島哲夫・伊藤絵美『臨床心理学入門 多様なアプローチを越境する』(有斐閣)
臨床心理学の三大アプローチ――精神力動、ヒューマニスティック、認知行動――を比較しながら学べる入門書です。
最大の特徴は、同じ事例を三つのアプローチで分析し、それぞれの視点のちがいを明確にしている点です。
「どのアプローチが自分に合うか」を考えるための手がかりになります。
コンパクトにまとまっているので、大学の授業のサブテキストとしても使いやすい一冊です。



「心理療法にはどんな流派があるの?」を一冊で比較できる、ユニークな入門書です。
末木新『公認心理師をめざす人のための臨床心理学入門』(大修館書店)
公認心理師の必修科目「臨床心理学概論」に対応したテキストです。
著者の末木新氏は、講義の語りのような親しみやすい文体で、初心者でも読み進めやすいように工夫しています。
資格取得を視野に入れている方はもちろん、「大学の講義を聴いているような感覚」で学びたい方にもおすすめです。
臨床心理学の基礎をかためながら、公認心理師試験の準備も同時にできる一冊です。



公認心理師を目指すなら、まずこの一冊で基礎を固めておくと安心です。
カウンセリング・心理療法の名著おすすめ5選


入門書で全体像をつかんだら、次はカウンセリングと心理療法の実際に触れてみましょう。
現場の臨床家たちが実際にどう向き合っているのかを学べる5冊です。
- 河合隼雄『カウンセリングの実際』:日本の臨床心理学の父による実践的入門書
- 國分康孝『カウンセリング心理学入門』:カウンセリングの基本を平易に解説
- 伊藤絵美『ケアする人も楽になる 認知行動療法入門 BOOK1』:援助職のための実践的CBT入門
- バーンズ『いやな気分よ、さようなら(コンパクト版)』:認知行動療法のバイブル
- 丹野義彦・坂本真士『自分のこころからよむ臨床心理学入門』:「自分のこころ」から臨床心理学を学ぶ
河合隼雄『カウンセリングの実際』(岩波現代文庫)
日本にユング心理学を導入し、臨床心理士制度の創設に尽力した河合隼雄氏の実践的入門書です。
もともと1970年に『カウンセリングの実際問題』として出版されたものを、岩波現代文庫版として再編集しています。
不登校の少年をカウンセリングした具体的な事例が詳細に描かれており、カウンセラーが直面する葛藤や迷いがリアルに伝わります。
理論だけでは見えない「臨床の現場」を知りたい方に、まず読んでほしい一冊です。



河合隼雄の著作のなかでも、もっとも実践的な一冊。カウンセリングの深さが伝わります。
國分康孝『カウンセリング心理学入門』(PHP研究所)
カウンセリング心理学の概要と実践法を、わかりやすい言葉で解説した入門書です。
現代人が抱える心の悩みや閉塞感にどう応えるかをテーマに、カウンセリングの基本的な考え方から具体的な技法まで学べます。
日本のカウンセリング文化に即した内容なので、翻訳書に感じる違和感がありません。
電子書籍版もあるので、気軽に読み始められます。



カウンセリングとは何かを「日本語で」しっくり理解できる一冊です。
伊藤絵美『ケアする人も楽になる 認知行動療法入門 BOOK1』(医学書院)
対人援助職の方が、自分自身のストレスをケアしながら認知行動療法(CBT)を学べるように構成された実践的入門書です。
著者の伊藤絵美氏は、日本におけるCBTの第一人者のひとりです。
ワークシート形式で自分の思考パターンを整理しながら読み進められるので、理論と体験の両方が手に入ります。
看護師、介護士、教員など、人を支える仕事をしている方にとくにおすすめです。



「自分が楽になりながら学べる」のがこの本のすごいところ。実践的CBT入門の決定版。
デビッド・D・バーンズ『いやな気分よ、さようなら(コンパクト版)』(星和書店)
認知行動療法の世界的ベストセラーであり、「うつ病のバイブル」とも呼ばれる一冊です。
認知の歪みを自分で発見し、修正するための具体的なワークが豊富に含まれています。
原著は824ページの大著ですが、コンパクト版は488ページに凝縮されており、手に取りやすくなっています。
臨床心理学の専門家だけでなく、一般の方のセルフケアにも役立つ本です。



認知行動療法を「実際にやってみたい」方は、この本のワークに取り組んでみてください。
丹野義彦・坂本真士『自分のこころからよむ臨床心理学入門』(東京大学出版会)
「他人のこころ」ではなく、「自分のこころ」を出発点にして臨床心理学を学ぶというユニークなアプローチの入門書です。
将来、臨床家を目指す人にとって、自分自身のこころを理解することは不可欠な素養です。
東京大学の講義がもとになっているので、学術的な裏づけもしっかりしています。
教科書的な知識だけでなく、「なぜ自分はこう感じるのか」を内省する力も養える一冊です。



臨床心理学を「自分ごと」として学びたい方に最適。内省力が鍛えられます。


本をお得に効率よくインプットするコツ2選


臨床心理学の本をもっと読みたいと思ったとき、すべてを購入するのは負担がおおきいですよね。
そこで、僕がふだん活用している2つのサービスを紹介します。
12万冊が耳で聴けるAudibleプレミアム


Audibleは、Amazonが提供するオーディオブックサービスです。
月額1,500円で12万冊以上が聴き放題になります。
通勤中や家事のあいだに、心理学の知識をインプットできます。
30日間の無料体験もあるので、気になる方はまず試してみてください。
\ 12万冊以上の本を耳から聴ける! /
※クリックすると公式サイトに飛びます
500万冊が読み放題のKindle Unlimited


Kindle Unlimitedは、月額980円で500万冊以上の電子書籍が読み放題になるサービスです。
臨床心理学関連の書籍も対象に含まれていることがあります。
気になる本を気軽に試し読みできるので、自分に合う一冊を見つけるのに最適です。
\ 500万冊の電子書籍が読み放題 /
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臨床心理学の本を読む順番ガイド


最後に、今回紹介した10冊をどの順番で読むとよいか、ステップ別にまとめます。
| ステップ | 目的 | おすすめ本 |
|---|---|---|
| Step 1 | 臨床心理学の全体像をつかむ | 福島『完全カラー図解 よくわかる臨床心理学』 |
| Step 2 | 体系的に学ぶ | 下山『よくわかる臨床心理学』 |
| Step 3 | カウンセリングの実際を知る | 河合隼雄『カウンセリングの実際』 |
| Step 4 | 認知行動療法を実践する | 伊藤絵美『認知行動療法入門 BOOK1』 |
| Step 5 | 自分のこころを内省する | 丹野・坂本『自分のこころからよむ臨床心理学入門』 |
まずは図解本で全体像をつかみ、下山本で体系的な知識を固めるのが王道のルートです。
そのあとは、カウンセリングの実践に進むか、認知行動療法を学ぶか、関心に応じて読み進めてください。


まとめ


臨床心理学は、こころの問題に科学的かつ人間的に向き合うための学問です。
今回紹介した10冊は、その世界への最良の入口になる本ばかりです。
気になった一冊を手にとって、こころの専門家の視点を体験してみてください。
















