悩んでいる人アリストテレスの本を読んでみたいけど、哲学書って難しそうだし、どれから手をつければいいんだろう…。
アリストテレスは「万学の祖」と呼ばれるほど幅広い分野を体系化した哲学者ですが、著作の数が多いうえに翻訳も複数あって、初心者にはどこから入ればいいか見当がつきにくいのが正直なところです。
この記事では、アリストテレスの本を厳選して12冊、難易度別に紹介します。
本記事の内容は、下記のとおりです。
- 超初心者向け:哲学未経験でも読める入門書4冊
- 初心者向け:光文社古典新訳文庫で読むアリストテレスの代表作
- 中・上級者向け:本格的に哲学を学びたい人のための3冊
- お得に読む方法:Kindle UnlimitedやAudibleの活用術
この記事を読めば、あなたが読みたいアリストテレスの本が絶対に見つかるはずです。
今回はアリストテレスの光文社古典新訳文庫を中心に選書しています。光文社版は読みやすい現代語訳で、Kindle Unlimitedの対象になっている作品も多いので、ぜひ活用してみてください。
どの本から読めばいいか迷ったら、下の診断をやってみてください。
いくつかの質問に答えるだけで、あなたにぴったりの一冊が見つかります。
📚 アリストテレス本診断
Q1. アリストテレスの本を読んだことはありますか?
Q2. どんなスタイルで学びたいですか?
Q3. 興味があるのは?
Q2. 次に読みたいのは?
Q3. どのテーマに興味がありますか?
あなたにおすすめの一冊は…
【超初心者向け】アリストテレスのおすすめ入門書4選


アリストテレス哲学は難解なイメージがありますが、入門書を選べば哲学未経験でも十分に楽しめます。
ここでは、予備知識ゼロからでも読み進められる4冊を紹介します。
- 山本芳久『NHK「100分de名著」ブックス アリストテレス ニコマコス倫理学』(NHK出版)
- 山口義久『アリストテレス入門』(ちくま新書)
- 高橋健太郎『振り向けば、アリストテレス』(JBpress)
- クレイグ・アダムス『賢い人の秘密 天才アリストテレスが史上最も偉大な王に教えた「6つの知恵」』(文響社)
『NHK「100分de名著」ブックス アリストテレス ニコマコス倫理学』(NHK出版)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2024年 | 160ページ | 入門 |
アリストテレスの名前は知っていても、何を考えた人なのかと聞かれると答えに困る。
そんな方にまず手にとってほしいのがこの一冊です。
NHKの人気番組「100分de名著」で放送された内容を書籍化したもので、アリストテレスの代表作『ニコマコス倫理学』のエッセンスをわずか160ページに凝縮しています。
テーマは「幸福とは何か」。
アリストテレスは幸福を「持っているもの」ではなく「よく生きること」そのものだと考えました。
東京大学大学院教授の山本芳久さんが、原文を引用しながらも現代の私たちの生活に引きつけて解説してくれるので、哲学になじみがなくても読み通せます。
哲学書を読んだことがない方にとって、最初の一冊としておすすめです。
『アリストテレス入門』(ちくま新書)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2001年 | 196ページ | 初心者向け |
アリストテレスの思想を一冊で体系的につかみたいなら、まず候補に挙がるのがこの本です。
著者の山口義久さんは古代ギリシア哲学の専門家で、アリストテレスが「どのように考えたか」を追体験するような構成になっています。
論理学、自然学、形而上学、倫理学、政治学と、アリストテレス哲学の主要分野を網羅しながら、それぞれの核心をコンパクトに解説しています。
新書サイズの196ページなので、通勤や通学の合間にも読み進められるのがうれしいところ。
巻末にはアリストテレスの著作一覧と索引も付いているので、原典に進むときのガイドブックとしても長く使えます。
アリストテレス哲学の全体像をつかんでから原典に進みたい方には、最高の教科書です。
『振り向けば、アリストテレス』(JBpress)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2018年 | 232ページ | 入門〜初心者 |
哲学書と聞くと堅苦しいイメージが浮かぶかもしれません。
この本はそんなイメージをひっくり返してくれます。
著者の高橋健太郎さんは、小説仕立ての物語の中にアリストテレスの思想を織りこむという、ユニークな手法をとっています。
主人公が日常の問題に直面しながら、アリストテレスの哲学にたどり着いていく展開は、まるで上質な謎解き小説を読むような感覚です。
哲学の専門用語を使わず、物語を楽しむうちにアリストテレスの考え方が自然と身につく構成になっています。
哲学書に抵抗がある方や、堅い本が苦手な方にこそ手にとってほしい一冊です。
『賢い人の秘密 天才アリストテレスが史上最も偉大な王に教えた「6つの知恵」』(文響社)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2022年 | 347ページ | 入門〜初心者 |
アリストテレスは哲学だけでなく、人間の思考そのものを体系化した人物でもあります。
この本では、アリストテレスが弟子のアレクサンドロス大王に授けたとされる「6つの知恵」を、現代のビジネスや日常生活に応用する方法を紹介しています。
演繹、帰納、類推といった論理的思考の基本が物語形式で展開されるので、ロジカルシンキングの入門書としても読めます。
哲学から実用的な思考法を学びたいビジネスパーソンにとって、アリストテレスへの新しい入口になる本です。
「考え方を変えたい」と感じたときに読むと、思考の組み立て方がクリアになります。
【初心者向け】アリストテレスの代表的なおすすめ本5選


入門書で全体像をつかんだら、いよいよアリストテレスの代表作に挑戦しましょう。
光文社古典新訳文庫なら現代語で読みやすく、訳注や解説も充実しています。
- アリストテレス『ニコマコス倫理学(上)』(光文社古典新訳文庫)
- アリストテレス『弁論術』(光文社古典新訳文庫)
- アリストテレス『詩学』(光文社古典新訳文庫)
- アリストテレス『政治学(上)』(光文社古典新訳文庫)
- 今道友信『アリストテレス』(講談社学術文庫)
『ニコマコス倫理学(上)』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2015年 | 513ページ | 中・上級者向け |
アリストテレスといえば、まず名前が挙がるのがこの『ニコマコス倫理学』です。
「幸福とは何か」という問いに正面から向き合った、西洋倫理学の出発点にあたる作品です。
アリストテレスは幸福を一時的な快楽や成功ではなく、徳を継続的に実践する生活そのものとして捉えました。
勇気、節制、正義といった人柄の徳がどのように身につくのか。
光文社古典新訳文庫の渡辺邦夫・立花幸司訳は、丁寧な訳注と解説が充実しており、哲学原典がはじめてでも大筋を見失わずに読み通せます。
513ページと分量はありますが、上下巻に分かれているので少しずつ進められます。
「よく生きるとは何か」を真剣に考えたくなったとき、最初に開くべき古典です。
『弁論術』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2025年 | 519ページ | 中・上級者向け |
プレゼン、交渉、スピーチ。
現代のビジネスシーンで求められる「伝える力」の原点が、2400年前のこの一冊にあります。
アリストテレスは説得の技術を「ロゴス(論理)」「パトス(感情)」「エトス(人柄)」の三要素に分解しました。
この三分類は現代のコミュニケーション理論にもそのまま受け継がれています。
2025年に刊行されたばかりの相澤康隆訳は、最新の研究成果を反映した読みやすい新訳です。
比喩や文体の技巧にまで踏みこんだ後半は、文章を書く人にとっても気づきの多い内容になっています。
「相手に伝わる話し方」を根本から見直したいときに読んでほしい古典です。
『詩学』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2019年 | 304ページ | 中級者向け |
小説、映画、マンガ。
「物語」と名のつくものすべての原点がここにあります。
アリストテレスは古代ギリシャ悲劇を分析し、物語が人の心を動かす仕組みを「模倣(ミーメーシス)」「逆転」「再認」「カタルシス」といった概念で解き明かしました。
2400年前に書かれたにもかかわらず、その分析は現代のストーリーテリングにもそのまま通用します。
三浦洋訳の光文社版は小見出しが付いた読みやすい訳文で、読者がつまずきそうな箇所には丁寧な訳注が添えられています。
失われた喜劇論との関連が注目される「コワスラン論考」の全訳も収録されており、読みごたえは十分です。
物語を書く人も、読む人も、「なぜこの話に引きこまれるのか」を知りたくなったときに開く一冊です。
『政治学(上)』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2023年 | 608ページ | 中・上級者向け |
「人間はポリス的動物である」。
この有名なフレーズの出典が、アリストテレスの『政治学』です。
アリストテレスは『ニコマコス倫理学』で個人の幸福を論じたあと、人々の幸福が最大限に実現される「最善の国制」とは何かを本書で探求しました。
国家の目的、市民のあり方、理想的な政治体制。
プラトンの『国家』と並ぶ政治哲学の二大古典のひとつです。
三浦洋訳の光文社版は、原文の意味を明確にするために言葉を補いながら翻訳されており、既存のどの訳よりも読みやすいと評判です。
選挙や政治のニュースを見て「そもそも国家って何のためにあるの?」と感じた方に、読んでほしい古典です。
『アリストテレス』(講談社学術文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2004年 | 496ページ | 中・上級者向け |
アリストテレスの個別の著作を読む前に、その思想がどのように形成されたのかを知りたい。
そんな方に薦めたいのが、美学者・今道友信による本書です。
プラトンのアカデメイアでの修業時代から、リュケイオンでの独自の学問体系の確立まで、アリストテレスの思索の歩みを時系列で追える構成になっています。
論理学、自然学、形而上学、美学と幅広いテーマを扱いながらも、それぞれがどのようにつながっているかを一望できるのが強みです。
496ページとボリュームはありますが、著者の平明な筆致が読者をしっかり導いてくれます。
個々の著作を読んだあとに全体を俯瞰したくなったとき、手もとに置いておきたい一冊です。
【中・上級者向け】アリストテレス哲学を本格的に学ぶおすすめ本3選


入門書では物足りなくなった方へ。
ここからはアリストテレス哲学の核心に踏みこむ3冊を紹介します。
- アリストテレス『形而上学(上)』(岩波文庫)
- アリストテレス『心とは何か』(講談社学術文庫)
- 中畑正志『アリストテレスの哲学』(岩波新書)
『形而上学(上)』(岩波文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1959年 | 420ページ | 専門書 |
「存在するとはどういうことか」。
この根源的な問いに真正面から挑んだのが『形而上学』です。
西洋哲学の柱のひとつである形而上学という学問名が、もともとアリストテレスのこの著作に由来していることからも、その重要性がうかがえます。
出隆訳の岩波文庫版は1959年の刊行ですが、いまなお標準的な翻訳として読まれています。
文体はやや硬めで、ギリシア哲学の基礎知識があるほうが理解は深まります。
入門書を読了し、「アリストテレスは何を問題にしていたのか」をもう一段深く知りたくなったときに挑む一冊です。
哲学の最も根本的な問いに向き合いたいとき、避けては通れない古典です。
『心とは何か』(講談社学術文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1999年 | 246ページ | 上級者向け |
原題は『デ・アニマ(魂について)』。
アリストテレスが「心」や「魂」の本質を体系的に論じた、心理学と生命科学の源流ともいえる著作です。
感覚、想像、思考といった心の働きを、植物的な生命から人間の理性まで段階的に分析しています。
桑子敏雄訳の講談社学術文庫版は、原文に忠実でありながら現代の読者にも届く訳文になっています。
246ページと哲学書にしてはコンパクトですが、内容の密度は高く、何度も読み返すことで理解が深まります。
AIや意識の研究が話題の今、「そもそも心とは何か」を古典に立ち返って考えたい方におすすめです。
『アリストテレスの哲学』(岩波新書)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2023年 | 237ページ | 上級者向け |
入門書を読んで「アリストテレスの全体像はわかった」と感じたけれど、もう一歩踏みこみたい。
そんな方にぴったりなのが、中畑正志さんによるこの一冊です。
京都大学でアリストテレス哲学を専門に研究してきた著者が、最新の研究成果をふまえて書き下ろした2023年刊の新しい概説書です。
「アリストテレスはほんとうに重要なのか」という挑発的な問いから始まり、形而上学、自然学、倫理学、魂論を横断しながら、アリストテレス哲学の核心に迫ります。
岩波新書サイズの237ページにもかかわらず、原典を読んだうえで「つまりアリストテレスは何を言いたかったのか」を整理するには最適の一冊です。
原典を何冊か読み終えた方が、アリストテレス哲学を再構築するときに頼れる一冊です。
本をお得に効率よくインプットするコツ2選


アリストテレスの本を効率よくインプットする方法を2つ紹介します。
12万冊が耳で聴けるAudibleプレミアム


AudibleはAmazonが提供するオーディオブックサービスです。
月額1,500円で12万冊以上が聴き放題になります。
通勤中や家事の合間にアリストテレスの入門書を耳から学べるので、まとまった読書時間がとれない方に向いています。
30日間の無料体験があるので、気になる方はまず試してみてください。
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500万冊が読み放題のKindle Unlimited


Kindle Unlimitedは月額980円で500万冊以上の電子書籍が読み放題になるサービスです。
この記事で紹介した光文社古典新訳文庫のアリストテレス作品も対象になっていることがあります。
対象作品は時期によって入れ替わるので、気になる方は下のリンクから最新の対象状況を確認してみてください。
\ 500万冊の電子書籍が読み放題 /
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アリストテレスのおすすめ本についてのよくある質問


アリストテレスの本を選ぶうえで、多くの方が疑問に感じるポイントをまとめました。
アリストテレスの本はどれから読むべき?
はじめてなら、NHK「100分de名著」の『ニコマコス倫理学』か、山口義久『アリストテレス入門』がおすすめです。
原典に挑戦するなら、光文社古典新訳文庫の『ニコマコス倫理学』から読み始めるのが王道です。
アリストテレスの代表作は何?
一般的に代表作とされるのは、『ニコマコス倫理学』『政治学』『形而上学』『詩学』の4作品です。
倫理学なら『ニコマコス倫理学』、政治哲学なら『政治学』、存在論なら『形而上学』、文学論なら『詩学』と、興味のあるテーマから入るのが読みやすい方法です。
アリストテレスとプラトンの違いは?
プラトンは目に見えない「イデア」こそが真の実在だと考えました。
一方、アリストテレスはプラトンの弟子でありながら、目の前にある個々の事物を観察し分析することで真理に迫ろうとしたのが大きな違いです。
プラトンが理想を重視したのに対し、アリストテレスは現実を重視したと言われます。
プラトンのおすすめ本については、プラトンのおすすめ本15選で詳しく紹介しています。
岩波文庫と光文社古典新訳文庫、どちらを選ぶべき?
読みやすさを優先するなら光文社古典新訳文庫をおすすめします。
現代語に近い訳文と丁寧な解説が特徴で、はじめてアリストテレスの原典を読む方に向いています。
一方、学術的な正確性や原文に忠実な訳を求める場合は岩波文庫が定番です。
光文社版はKindle Unlimitedで読める作品もあるので、まずはそちらで試し読みしてみるのもよいでしょう。
まとめ


アリストテレスのおすすめ本12冊を、難易度別に紹介しました。
迷ったら、下の表から気になる一冊を選んでみてください。
| 書名 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|
| NHK「100分de名著」ニコマコス倫理学 | テレビ解説ベースの超入門 | |
| アリストテレス入門 | 全体像を一冊でつかめる新書 | |
| 振り向けば、アリストテレス | 物語から哲学に入れる一冊 | |
| 賢い人の秘密 | 思考法をビジネスに活かす | |
| ニコマコス倫理学(上) | 幸福論の原点、光文社新訳 | |
| 弁論術 | 説得の三要素を学ぶ古典 | |
| 詩学 | 物語論の原点 | |
| 政治学(上) | 国家論の二大古典のひとつ | |
| アリストテレス | 思索の歩みを時系列で追える | |
| 形而上学(上) | 存在論の最高峰 | |
| 心とは何か | 魂と心の本質を論じた古典 | |
| アリストテレスの哲学 | 最新研究をふまえた概説書 |
アリストテレスの著作は2400年前に書かれたものですが、そこで語られた問いは今も色あせていません。
「幸福とは何か」「正しい伝え方とは」「よい国家とは」。
その答えを自分の目で確かめにいく読書は、きっと価値のある時間になるはずです。



















