悩んでいる人『失われた時を求めて』は翻訳や関連書が多くて、どれから読めばいいのかわからない……。
プルーストを読みたいものの、『失われた時を求めて』は版や関連書が多く、最初の一冊を決めにくいですよね。
この記事では、全訳・縮約版・抄訳・解説書を含む12冊を、初心者が選びやすいランキングで紹介します。
哲学・思想・文学を中心に2,000冊以上を読んできた僕が、作品の特徴と読み進め方を整理しました。
自分に合う入口が分かり、長大な作品へ無理なく踏み出せるようになります。
本を無料で読む方法を知っていますか?
今回紹介する本には、オーディブルやKindle Unlimitedで無料で楽しめるものもあります。
2つの違いは、
- オーディブル:家事や移動中に本を聴きたい人向け
- Kindle Unlimited:スマホやタブレットで本を読みたい人向け
このような感じ。
本1冊以下の料金で何万冊も読み放題、聴き放題になるので、使わないともったいないです。
本を聴きたい方はオーディブルをどうぞ
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kindleアプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットでも使えます。2,000冊以上読んできた僕も、かなりお世話になりました。
1位:岩波文庫版『失われた時を求めて 1 スワン家のほうへI』(吉川一義訳)
岩波文庫版全14巻の第1巻で、記憶、時間、恋愛、社交界が重なる長編へ入る一冊です。
フランス文学者の吉川一義が、全14巻の個人全訳として刊行しました。
第1巻ではコンブレーの記憶とスワンをめぐる物語を、注釈を頼りに読み進められます。
吉川一義訳で作品を最初から最後まで読みたい人が、全14巻へ進む入口に向きます。
2位:『失われた時を求めて(全13巻)』(マルセル・プルースト(鈴木道彦訳))
長篇全体の物語と主題を、鈴木道彦の日本語で通読できる全訳です。
プルースト研究者の鈴木道彦が、集英社文庫全13巻へ訳しました。
第1巻ではコンブレーの記憶と二つの散歩道をたどり、作家を志す語り手の歩みが始まります。
完結した文庫版で全篇を読み進めたい人に向きます。
3位:『失われた時を求めて(全10巻)』(マルセル・プルースト(井上究一郎訳))
プルーストの長い文の運びを、全10巻でじっくり味わえる個人全訳です。
フランス文学者の井上究一郎が訳し、ちくま文庫から全10冊で刊行されました。
第1巻は幼年期の回想から始まり、コンブレーとスワン家の物語へ入ります。
巻数を抑えた完訳で、古典的な訳文に向き合いたい人に向きます。
4位:光文社古典新訳文庫版『失われた時を求めて1 第一篇「スワン家のほうへ I」』(高遠弘美訳)
光文社古典新訳文庫版の第1巻で、自然描写や人物の心理を現代の日本語で味わえます。
フランス文学者の高遠弘美が、全14巻予定の個人訳に取り組んでいます。
第1巻ではコンブレーの記憶から始まり、スワンの恋と社交界へつながる人物関係を追えます。
刊行済みの巻から、新しい訳文で読み始めたい人に向く一冊です。
5位:『失われた時を求めて 全一冊』(マルセル・プルースト(角田光代・芳川泰久編訳))
長大な物語の筋と主要な恋愛を、一冊でつかめる縮約版です。
芳川泰久が原作を構成し、角田光代が現代の日本語へ書き直しました。
作家を志す語り手の恋と、失われた時間を作品へ変えるまでの流れを追えます。
全訳へ進む前に、物語の全体像を知りたい人の入口になります。
6位:『抄訳版 失われた時を求めて 1』(鈴木道彦編訳)
全篇の核心を全3巻でたどる抄訳版の第1巻で、プルーストの文体にも触れられます。
個人全訳を完成させた鈴木道彦が、自身の訳文から編みました。
第1巻から七篇にわたる長編の主要場面と人物の変化を、連続した物語として追えます。
一冊の縮約版より厚く、完訳より短い全3巻へ進みたい人の入口に向きます。
7位:『『失われた時を求めて』名文選』(マルセル・プルースト(吉川一義編訳))
『失われた時を求めて』の核となる文章を、主題ごとに味わえる選集です。
岩波文庫版を訳した吉川一義が、作品から文章を選び編訳しました。
生と死、愛と性、記憶と忘却などをめぐる文章から、作品の思考と比喩を読めます。
長篇の筋よりも、プルーストの言葉そのものから入りたい人に向きます。
8位:『楽しみと日々』(マルセル・プルースト(岩崎力訳))
恋愛、嫉妬、社交、季節の感覚に、若いプルーストの出発点を見つけられる作品集です。
プルースト初期の短篇、散文、詩をまとめ、岩崎力が日本語へ訳しました。
短い作品のなかに、後の長篇へつながる心理観察と感覚的な描写が現れます。
『失われた時を求めて』の前に、短い作品から作風を確かめたい人に向きます。
9位:『プルーストを読む ―『失われた時を求めて』の世界』(鈴木道彦)
『失われた時を求めて』の人物、社会、主題を、一冊で見渡せる入門書です。
全13巻を訳したプルースト研究者の鈴木道彦が、作品をテーマ別に解説します。
意識、夢、記憶、愛、スノビズム、ユダヤ人、同性愛、文学の意味を扱います。
本篇の前に地図を得たい人にも、読後に理解を整理したい人にも役立ちます。
10位:『プルースト 読書の喜び』(保苅瑞穂)
名場面をていねいに読み、プルーストを読む喜びへ近づくエッセイです。
フランス文学者の保苅瑞穂が、愛読してきた場面を章ごとに読み解きます。
紅茶とマドレーヌ、音楽との再会、海辺の乙女たち、祖母の死が取り上げられます。
あらすじだけでなく、場面の言葉と感覚を深く味わいたい人に向きます。
11位:『収容所のプルースト』(ジョゼフ・チャプスキ(岩津航訳))
極限状態で文学を記憶し語ることの意味を考えさせる講義録です。
ポーランドの画家ジョゼフ・チャプスキが、ソ連の収容所で行った講義をもとにしています。
手元に本がないなか、記憶だけで人物、恋愛、社交界、時間の主題をたどります。
プルースト論と同時に、文学が人を支える力を読みたい人に向きます。
12位:『プルーストと過ごす夏』(アントワーヌ・コンパニョン、ジュリア・クリステヴァほか)
八人の専門家の案内で、『失われた時を求めて』の多面性を知る入門書です。
フランスのラジオ番組をもとに、アントワーヌ・コンパニョンやジュリア・クリステヴァらが執筆しました。
時間、登場人物、恋愛、社交、芸術などを、異なる視点から短い章で読み解きます。
一人の解説だけに偏らず、作品の入口を広く探したい人に向きます。
プルーストを理解するための3つのキーワード


プルーストの作品をより深く楽しむために、知っておきたい概念が3つあります。
それぞれの意味を押さえておくと、長編の読みどころが格段にわかりやすくなります。
不随意記憶(マドレーヌの記憶)
紅茶に浸したマドレーヌを口にした瞬間、幼少期のコンブレーの記憶が鮮やかに蘇る。
この有名な場面に象徴されるのが「不随意記憶」です。
意志とは無関係に、五感の刺激がきっかけとなって過去の体験がまるごと蘇る現象のこと。
プルーストはこの体験を小説の核に据え、「時間」と「記憶」の本質に迫りました。
哲学者ベルクソンの時間論とも深くつながる概念です。
スノビスム(社交界の虚栄)
『失われた時を求めて』に登場する貴族やブルジョワたちは、地位や名声への執着に支配されています。
プルーストは社交界の華やかさの裏にあるスノビスム(俗物根性)を、徹底的に観察し描き出しました。
登場人物たちの虚栄心や嫉妬は、現代のSNS社会にも通じる普遍的なテーマです。
失われた時と見出された時
作品のタイトルにもなっている「失われた時」とは、過ぎ去って二度と戻らない時間のことです。
しかし物語の終盤、主人公は不随意記憶を通じて「失われた時」を芸術作品のなかに「見出す」ことに成功します。
時間の喪失と回復、そして芸術による救済という円環構造が、長編全体を貫く主題です。
プルーストのおすすめ本についてのよくある質問


プルーストの本に関してよく寄せられる疑問をまとめました。
プルーストの本をお得に効率よくインプットするコツ2選


プルーストの本は、耳と電子書籍を使い分けると生活の中で読み進めやすくなります。
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まとめ:プルーストの本おすすめランキング12選


12冊のランキングを、書名、著者、ジャンルとともに一覧へまとめました。
| ランキング | 書名 | 著者 | ジャンル | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 失われた時を求めて 1 スワン家のほうへI | マルセル・プルースト/吉川一義訳 | 海外文学・解説 | |
| 2位 | 失われた時を求めて(全13巻) | マルセル・プルースト(鈴木道彦訳) | 海外文学・解説 | |
| 3位 | 失われた時を求めて(全10巻) | マルセル・プルースト(井上究一郎訳) | 海外文学・解説 | |
| 4位 | 失われた時を求めて1 第一篇「スワン家のほうへ I」 | マルセル・プルースト/高遠弘美訳 | 海外文学・解説 | |
| 5位 | 失われた時を求めて 全一冊 | マルセル・プルースト(角田光代・芳川泰久編訳) | 海外文学・解説 | |
| 6位 | 抄訳版 失われた時を求めて 1 | マルセル・プルースト/鈴木道彦編訳 | 海外文学・解説 | |
| 7位 | 『失われた時を求めて』名文選 | マルセル・プルースト(吉川一義編訳) | 海外文学・解説 | |
| 8位 | 楽しみと日々 | マルセル・プルースト(岩崎力訳) | 海外文学・解説 | |
| 9位 | プルーストを読む ―『失われた時を求めて』の世界 | 鈴木道彦 | 海外文学・解説 | |
| 10位 | プルースト 読書の喜び | 保苅瑞穂 | 海外文学・解説 | |
| 11位 | 収容所のプルースト | ジョゼフ・チャプスキ(岩津航訳) | 海外文学・解説 | |
| 12位 | プルーストと過ごす夏 | アントワーヌ・コンパニョン、ジュリア・クリステヴァほか | 海外文学・解説 |
おすすめ度は、初めて読む人の入りやすさと、作品のテーマを考える深さをもとにした本記事独自の目安です。
次の作家へ広げるなら、フィッツジェラルドのおすすめ本も参考にしてください。
次の作家へ広げるなら、ヘミングウェイのおすすめ本も参考にしてください。




















