ポストコロニアルを学びたくても、理論書には専門用語が多く、文学作品との関係も見えにくいため、読む順番でつまずきやすい分野です。
この記事では、ポストコロニアルのおすすめ本10冊を、基本理論をつかむ本から植民地主義を物語で考える文学へ進む順に紹介します。
概念のつかみやすさ、議論への影響、歴史と当事者の経験を結びつけて考えられるかを手がかりに、自分に合う一冊を選べます。
上位の理論書で地図を作ってから小説へ進むと、支配する側の言葉と語られなかった経験のずれを立体的に読めます。
ここからは、理論の基本を押さえてから植民地主義の経験を描く文学へ進む順に10冊を紹介します。
本を無料で読む方法を知っていますか?
今回紹介する本には、オーディブルやKindle Unlimitedで無料で楽しめるものもあります。
2つの違いは、
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このような感じ。
本1冊以下の料金で何万冊も読み放題、聴き放題になるので、使わないともったいないです。
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kindleアプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットでも使えます。2,000冊以上読んできた僕も、かなりお世話になりました。
1位:『オリエンタリズム』(エドワード・サイード/平凡社)
すべてはここから始まりました。1978年に刊行され、世界中の人文学に衝撃をあたえた記念碑的な一冊です。
パレスチナ出身の文学研究者サイードは、西洋が「東洋(オリエント)」を記述するとき、そこには常に「支配する側」の偏見や欲望が投影されていることを暴きだしました。
「東洋人は神秘的だ」「感情的で非合理的だ」といったイメージが、いかにして西洋の裏返しとして作られ、支配を正当化してきたのか。
この本を読むことで、私たちが普段ニュースや映画で目にする「異文化のイメージ」が、実は作られたものであることに気づかされます。
2位:『ポストコロニアリズム』(ロバート・J・C・ヤング/岩波書店)
「理論は難しそうだから、まずは全体像を知りたい」という方には、岩波書店の「1冊でわかる」シリーズの本書がおすすめです。
著者のヤングは、ポストコロニアリズムを単なる学問的な流行としてではなく、歴史的な「抵抗の運動」として位置づけます。
語り手の立場と歴史的背景を意識すると、作品に刻まれた支配関係を読み取りやすくなります。
ガンディーやファン・ボイ・チャウなど、実際の独立運動家たちの活動と理論をリンクさせながら解説してくれるため、「なぜこの思想が必要だったのか」という熱量が伝わってきます。
3位:『ポストコロニアリズム』(本橋哲也/岩波書店)
日本人の著者による入門書なら、こちらがおすすめです。
サイード、ファノン、スピヴァク、バーバといった主要な思想家の理論を丁寧に紹介しつつ、それらを「日本」という文脈でどう考えるべきかを問いかけます。
日本はかつて植民地支配を行った「帝国」側でありながら、西洋に対しては「遅れた国」とみなされる複雑な立場にあります。
この本を読むことで、遠い国の話だと思っていたポストコロニアルの問題が、自分たちの足元の歴史や社会と深くつながっていることを実感できるでしょう。
4位:『黒い皮膚・白い仮面』(フランツ・ファノン/みすず書房)
ポストコロニアル理論の先駆者であり、精神科医でもあったファノンによる、魂の叫びともいえる書です。
カリブ海のマルティニークに生まれた黒人である彼が、フランスという白人社会のなかで直面した「自己否定」の心理を分析します。
「白人のようになりたい」「黒人である自分が恥ずかしい」という劣等感(コンプレックス)が、植民地支配によっていかに植えつけられたものか。
その分析は痛々しいほど鋭く、支配される側の「心」の問題に深くきりこんだ名著です。
5位:『サバルタンは語ることができるか』(G.C.スピヴァク/みすず書房)
「サバルタン」とは、社会の最底辺に置かれ、自らの声を届ける手段を奪われた人々のことです。
インド出身の批評家スピヴァクは、西洋の知識人たちが「彼らの声を代弁してやる」という態度そのものが、実は新たな支配ではないかと鋭く批判しました。
語り手の立場と歴史的背景を意識すると、作品に刻まれた支配関係を読み取りやすくなります。
非常に難解なテキストとして知られますが、「弱者の声を聞く」という行為の難しさと暴力性について、これほど深く考えさせた本はありません。
6位:『崩れゆく絆』(チヌア・アチェベ/光文社古典新訳文庫)
「アフリカ文学の父」と呼ばれるナイジェリアの作家、アチェベの代表作です。
西洋人がやってくる前の、伝統的で誇り高いイボ社会。しかし、キリスト教の宣教師や植民地行政官の到来によって、その秩序が音を立てて崩れていく様子が描かれます。
語り手の立場と歴史的背景を意識すると、作品に刻まれた支配関係を読み取りやすくなります。
野蛮で未開な土地ではなく、独自の文化と尊厳を持った社会が破壊されていく悲劇を、内部の視点から描いた傑作です。
7位:『インドへの道』(E.M.フォースター/ちくま文庫)
イギリス統治下のインドを舞台にした、映画化もされた名作です。
インド人の医師アジズと、イギリス人の教育者フィールディング。二人は友情を育もうとしますが、ある「事件」をきっかけに、支配する者とされる者の溝の深さが露呈します。
語り手の立場と歴史的背景を意識すると、作品に刻まれた支配関係を読み取りやすくなります。
「支配構造があるかぎり、真の友情は成立しないのか?」という重い問いを投げかける、美しくも切ない物語です。
8位:『闇の奥』(ジョゼフ・コンラッド/光文社古典新訳文庫)
アフリカのコンゴ奥地へと遡行する冒険小説であり、映画『地獄の黙示録』の原作としても有名です。
この作品は、西洋文明の野蛮さを暴いた点では評価されていますが、同時にアフリカ人を背景としてしか描いていないとして、先ほどのアチェベらから批判も受けました。
語り手の立場と歴史的背景を意識すると、作品に刻まれた支配関係を読み取りやすくなります。
しかし、西洋文学が「他者」をどう描いてきたかを知るための最重要テキストとして、今も読みつがれています。
9位:『ミゲル・ストリート』(V.S.ナイポール/岩波文庫)
カリブ海のトリニダード・トバゴ出身、ノーベル賞作家ナイポールの初期短編集です。
スラム街「ミゲル・ストリート」に暮らす個性的な人々の日常を、少年の視点からユーモラスに、しかしどこか哀愁を漂わせて描いています。
語り手の立場と歴史的背景を意識すると、作品に刻まれた支配関係を読み取りやすくなります。
植民地社会の行き詰まりや閉塞感を描きながらも、そこに生きる人々のたくましさや愛おしさが伝わってくる、読み心地のよい作品です。
10位:『サルガッソーの広い海』(ジン・リース/みすず書房)
ポストコロニアル文学の金字塔のひとつです。
シャーロット・ブロンテの名作『ジェーン・エア』に登場する「屋根裏の狂女」。彼女はなぜ狂ってしまったのか?
その前日譚を、カリブ海のクレオール(白人植民者と現地人の混血的立場)である彼女の視点から書きなおした、スリリングな物語です。
「名作」の裏側に隠されていた、もうひとつの声なき声を復権させる、文学による文学への異議申し立てといえます。
本をお得に効率よくインプットするコツ2選
ポストコロニアルの本は、音声で全体像をつかむ読書と、文字で気になる箇所を確かめる読書を分けると効率よく進められます。
AudibleとKindle Unlimitedは対象作品が異なるため、購入前の試し読み・試し聴きとして使い分けるのがコツです。
Audibleで耳から全体像をつかむ


AmazonのAudibleは、対象のオーディオブックを移動中や家事の時間に聴けるサービスです。
植民地支配の歴史や理論の概要を先に聴くと、文学作品に現れる語り手の立場や沈黙へ注意を向けやすくなります。
最初は通常速度で聴き、話の流れを理解できた章だけ再生速度を調整すると、内容を落とさず復習できます。
固有名詞、脚注、図表は音声だけでは確認しづらいため、気になった箇所をブックマークして紙やKindleで読み直しましょう。
ランキングの全作品が対象とは限りません。配信状況、料金、無料体験の適用条件は登録画面で確認してください。
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オリエンタリズム、サバルタンなどの語を本文検索し、定義と具体例を往復すると専門用語を整理できます。
見本と目次で候補を絞り、関心が続く本から本文へ進むと、読まずに終わる本を減らせます。
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読み放題の対象は入れ替わります。商品ページの対象表示を確かめ、繰り返し読む本は紙版やKindle版で手元に残しましょう。
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まとめ
| ランキング | 書名 | 著者 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 『オリエンタリズム』 | エドワード・サイード | |
| 2位 | 『ポストコロニアリズム』 | ロバート・J・C・ヤング | |
| 3位 | 『ポストコロニアリズム』 | 本橋哲也 | |
| 4位 | 『黒い皮膚・白い仮面』 | フランツ・ファノン | |
| 5位 | 『サバルタンは語ることができるか』 | G.C.スピヴァク | |
| 6位 | 『崩れゆく絆』 | チヌア・アチェベ | |
| 7位 | 『インドへの道』 | E.M.フォースター | |
| 8位 | 『闇の奥』 | ジョゼフ・コンラッド | |
| 9位 | 『ミゲル・ストリート』 | V.S.ナイポール | |
| 10位 | 『サルガッソーの広い海』 | ジン・リース |
迷ったらまず1位から読み、興味が広がったら、次はポストコロニアルから別の一冊を選んでみてください。



















