悩んでいる人プラトンの対話篇って難しそうで、どれから読めばいいかわかりません。
プラトンの著作は約30の対話篇があり、初期・中期・後期で作風がまるで違うので戸惑うのは当然です。
この記事では、プラトンの本を15冊厳選し、初心者でも迷わない読む順番付きで紹介しました。
本記事の内容は、下記のとおりです。
- 初期4冊+中期4冊+後期3冊+解説書4冊
- 初期→中期→後期の読む順番付き
- すべて難易度とこんな人におすすめ付き
この記事を読めば、プラトンの世界に無理なく入っていける一冊が必ず見つかるはずです。
プラトンの対話篇の多くは光文社古典新訳文庫から現代語訳で刊行されており、Kindle Unlimitedの対象にもなっています。月額980円で気になる対話篇を次々と読めるので、まとめ読みにもおすすめです。
どの本から読めばいいか迷っている方は、下の診断をやってみてください。
いくつかの質問に答えるだけで、あなたにぴったりの一冊が見つかります。
プラトン初期の対話篇おすすめ4選


初期対話篇はソクラテスの言動を忠実に再現した作品が中心です。短くて結論を出さずに終わる「アポリア」型が特徴で、哲学の予備知識がなくても読めます。ここから始めるのがおすすめです。
- 『ソクラテスの弁明』(光文社古典新訳文庫)
- 『ソクラテスの弁明・クリトン』(岩波文庫)
- 『メノン 徳について』(光文社古典新訳文庫)
- 『プロタゴラス』(光文社古典新訳文庫)
『ソクラテスの弁明』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2012年 | 368ページ | 入門〜初心者 |
プラトン原典への入口として最もおすすめの一冊です。
ソクラテスが裁判で自らの哲学者としての生き方を語る場面は、2400年を経ても色あせない力強さがあります。
納富信留の光文社古典新訳版は現代の読者に向けて訳されており、注釈も丁寧です。
約100ページと短いので、通勤の往復で読めてしまいます。
プラトンの原典を読むなら、この一冊から始めてみてください。
『ソクラテスの弁明・クリトン』(岩波文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1927年 | 176ページ | 入門〜初心者 |
ソクラテスの弁明とクリトンが一冊にまとまった岩波文庫の定番です。
クリトンでは、死刑を宣告されたソクラテスに友人が脱獄を勧めますが、ソクラテスは法を守る正義を説いて拒みます。
「悪法もまた法なり」の名場面で、正義とは何かを根本から問いかける短編です。
弁明を読んだあとに、セットで読んでほしい一冊です。
『メノン 徳について』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2012年 | 230ページ | 初心者向け |
“徳は教えられるのか”という問いを、ソクラテスとメノンが対話で探求します。
「想起説」が初めて登場する重要な対話篇で、奴隷の少年に幾何学の証明をさせる有名な場面があります。
光文社古典新訳版は渡辺邦夫の訳が平易で、Kindle Unlimited対象なので手軽に読めます。
「知っているとはどういうことか」を考えたい方に、最初に読んでほしい哲学対話です。
『プロタゴラス』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2010年 | 292ページ | 初心者向け |
ソフィストのプロタゴラスとソクラテスが「徳」をめぐって対決する、初期対話篇の傑作です。
ソフィストとは何者かがわかり、ソクラテスの問答法が最も鮮やかに発揮される場面が読めます。
光文社古典新訳版で読みやすく、Kindle Unlimited対象です。
ソクラテスの論破術を堪能したい方に、最高のエンターテインメントです。
プラトン中期の代表作おすすめ4選


中期はプラトン独自の「イデア論」が本格的に展開され、文学的にも最も華やかな時期です。ソクラテスが議論をリードし、壮大な構想で読者を引き込みます。
- 『饗宴』(光文社古典新訳文庫)
- 『パイドン 魂について』(光文社古典新訳文庫)
- 『パイドロス』(岩波文庫)
- 『国家 上』(岩波文庫)
『饗宴』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2013年 | 226ページ | 初心者向け |
「愛(エロース)」をテーマに、酒宴の席で7人が順番に愛を語る華やかな対話篇です。
プラトン中期の代表作で、「プラトニック・ラブ」の語源となった作品です。
アリストパネスの球体人間の神話や、ソクラテスのディオティマの教えなど、名場面が詰まっています。
光文社古典新訳版はKindle Unlimited対象で手軽に読めます。
哲学書でありながら、文学作品としても楽しめる名作です。
『パイドン 魂について』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2019年 | 330ページ | 初〜中級者向け |
ソクラテスが毒杯を仰ぐ直前に「魂の不滅」を論証するという、劇的な構成の対話篇です。
イデア論が初めて体系的に展開される重要な作品で、プラトン哲学の核心にたどり着く一冊です。
納富信留の光文社古典新訳版は、ソクラテス最後の日を克明に描く訳文が秀逸です。
ソクラテスの最期を読むことで、プラトンがなぜ哲学を始めたのかが見えてきます。
『パイドロス』(岩波文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1967年 | 207ページ | 中級者向け |
魂の三分説やイデアの想起説が語られる、中期プラトンの重要作です。
有名な「魂の馬車の比喩」で、理性・気概・欲望の三者が馬車を操る比喩が登場します。
藤沢令夫の訳は半世紀以上読み継がれた古典的名訳で、岩波文庫で手に入ります。
国家の予習としても最適。イデア論の展開を追いたい方におすすめです。
『国家 上』(岩波文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1979年 | 568ページ | 中・上級者向け |
プラトン最大の代表作で、「正義とは何か」を10巻にわたって論じる大著です。
洞窟の比喩、太陽の比喩、線分の比喩という三大比喩が登場し、イデア論が最も壮大に展開されます。
哲人王のユートピア構想は、のちの政治哲学に計り知れない影響を与えました。
難易度は高いですが、中期の到達点として避けて通れません。
プラトンの最高傑作。哲学書の頂点に挑みたい方に。
上級者向け:プラトン後期の対話篇おすすめ3選


後期はイデア論を自己批判的に再検討し、論理はより精密に、文体はより学術的になります。ソクラテスの存在感が薄れ、哲学的議論そのものが前面に出る作品群です。
- 『テアイテトス』(光文社古典新訳文庫)
- 『ゴルギアス』(光文社古典新訳文庫)
- 『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)
『テアイテトス』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2019年 | 464ページ | 中・上級者向け |
「知識とは何か」を根本から問い直す、認識論の出発点となった対話篇です。
3つの定義を次々に吟味しては退ける、スリリングな展開が特徴です。
光文社古典新訳版は渡辺邦夫の訳が平易で、認識論の入門としても役立ちます。
後期の精密な議論を味わいたい方に。
『ゴルギアス』(光文社古典新訳文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2017年 | 420ページ | 中級者向け |
弁論術と哲学的正義の対決を描いた、プラトン屈指の白熱した対話篇です。
弁論家ゴルギアスとその弟子カリクレスの「強者の正義」に、ソクラテスが真っ向から反論します。
「不正を行うことは不正を受けることよりも悪い」というソクラテスの倫理観が最も明確に示された作品です。
正義について本気で考えたい方に。
『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2015年 | 308ページ | 上級者向け |
プラトンが宇宙の生成と構造を語る、自然哲学の対話篇です。
デミウルゴスがイデアを手本にして宇宙を作ったという壮大な宇宙論が展開されます。
アトランティス伝説の出典としても有名で、クリティアスではその物語が語られます。
プラトンの宇宙観に触れたい方に、後期の到達点を味わう一冊です。
プラトンを知るためのおすすめ解説書4選


対話篇を読む前の「地図」としても、読んだあとの「整理」としても使える解説書です。プラトン哲学の全体像を掴みたい方に。
- 『はじめてのプラトン 批判と変革の哲学』(講談社現代新書)
- 『プラトン入門』(ちくま新書)
- 『プラトンの哲学』(岩波新書)
- 『プラトンの呪縛』(講談社学術文庫)
『はじめてのプラトン 批判と変革の哲学』(講談社現代新書)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2021年 | 225ページ | 入門 |
プラトン思想を「批判と変革の哲学」として読み直す、2021年刊行の最新入門書です。
対話篇の読み方、イデア論、魂論、国家論まで、プラトン哲学の全体像を1冊で把握できます。
講談社現代新書で手軽に読め、予備知識ゼロからでも理解できる構成になっています。
対話篇を読む前の「地図」として、まず手に取ってほしい入門書です。
『プラトン入門』(ちくま新書)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2015年 | 336ページ | 初心者向け |
竹田青嗣がプラトン哲学のエッセンスを独自の視点で解説した一冊です。
イデア論を「ものの本質をつかむ方法」として現代に生きる読者に向けて再解釈しています。
哲学的な議論の組み立て方を学べるので、対話篇を読むための思考力も鍛えられます。
イデア論をしっかり理解したい方に、体系的に学べる一冊です。
『プラトンの哲学』(岩波新書)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 1998年 | 234ページ | 中級者向け |
プラトン研究の第一人者・藤沢令夫がイデア論を専門的に解説した岩波新書です。
イデアとは何か、なぜプラトンはイデアの存在を主張したのか、その哲学的根拠を丁寧に論じます。
対話篇を数冊読んだあとに手に取ると、断片的な理解が一つにつながる体験ができます。
対話篇を読み終えた方が、イデア論の全体像を整理するのに最適です。
『プラトンの呪縛』(講談社学術文庫)
| 発行年 | ページ数 | 本の難易度 |
|---|---|---|
| 2000年 | 319ページ | 中・上級者向け |
プラトンの政治哲学が後世にどのような影響を及ぼしたかを論じた一冊です。
西洋政治思想史におけるプラトンの位置づけを、哲人王の理想から近代民主主義との緊張関係まで追います。
プラトンの思想がなぜ「呪縛」と呼ばれるほどの影響力を持ったのかが見えてきます。
プラトンの政治思想に興味がある方に、視野を広げてくれる一冊です。
古代ギリシャ哲学の全体像を知りたい方には、以下の記事もおすすめです。




プラトンの本をお得に効率よくインプットするコツ2選


プラトンの対話篇をお得に楽しむなら、Amazonの読書サービスを活用するのがおすすめです。
12万冊が耳で聴けるAudibleプレミアム


Audibleは、Amazonが提供するオーディオブックサービスです。
月額1,500円で12万冊以上の本が聴き放題になります。プラトンの対話篇は会話形式なので、耳で聴いても内容が入ってきやすいのが特徴です。
30日間の無料体験があるので、気になる方はまず試してみてください。
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500万冊が読み放題のKindle Unlimited


Kindle Unlimitedは、月額980円で500万冊以上の電子書籍が読み放題になるサービスです。
光文社古典新訳文庫のプラトン作品が多数Kindle Unlimited対象になっています。ソクラテスの弁明、饗宴、メノン、パイドン、テアイテトスなど、この記事で紹介した対話篇をまとめて読めます。
こちらも30日間の無料体験があります。
\ 500万冊の電子書籍が読み放題 /
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プラトンのおすすめ本についてよくある質問


プラトン作品についてよく聞かれる質問をまとめました。
プラトンは最初に何から読めばいい?
まず「ソクラテスの弁明」で対話篇に慣れ、次に「饗宴」、そして最大の代表作「国家」へ進むのがおすすめです。解説書なら「はじめてのプラトン」から始めると全体像が掴めます。
プラトンとソクラテスの違いは?
ソクラテスはプラトンの師匠で、自身は一切の著作を残しませんでした。プラトンがソクラテスを主人公にした対話篇を書くことで、その思想を後世に伝えました。
イデア論とは?
現実世界のものごとの背後に、完全で不変の「型(イデア)」が存在するという考え方です。「国家」の洞窟の比喩で最も有名に語られています。
プラトンの対話篇は全部で何作?
約30作が伝わっています。初期、中期、後期に分類され、作風が大きく変化します。
まとめ


プラトンのおすすめ本15冊を、初期対話篇から中期代表作、後期、そして解説書まで読む順番付きで紹介しました。
迷ったときの参考に、一覧表をまとめておきます。
| 書名 | 出版社 | 難易度 |
|---|---|---|
| 『ソクラテスの弁明』 | 光文社古典新訳文庫 | |
| 『ソクラテスの弁明・クリトン』 | 岩波文庫 | |
| 『メノン 徳について』 | 光文社古典新訳文庫 | |
| 『プロタゴラス』 | 光文社古典新訳文庫 | |
| 『饗宴』 | 光文社古典新訳文庫 | |
| 『パイドン 魂について』 | 光文社古典新訳文庫 | |
| 『パイドロス』 | 岩波文庫 | |
| 『国家 上』 | 岩波文庫 | |
| 『テアイテトス』 | 光文社古典新訳文庫 | |
| 『ゴルギアス』 | 光文社古典新訳文庫 | |
| 『ティマイオス/クリティアス』 | 白澤社 | |
| 『はじめてのプラトン 批判と変革の哲学』 | 講談社現代新書 | |
| 『プラトン入門』 | ちくま新書 | |
| 『プラトンの哲学』 | 岩波新書 | |
| 『プラトンの呪縛』 | 講談社学術文庫 |
プラトンの対話篇は、一冊読むと「そもそも知るとは何か」「正義とは何か」という問いが頭から離れなくなります。
まずは「ソクラテスの弁明」あたりから手に取って、2400年前の哲学対話に足を踏み入れてみてください。















